(中見出し)
稼ぐ目安は、事業の利益率で変わってくる。利益率20%の商売で利益を500万円残そうとすると必要な売り上げは2500万円。利益率80%なら売り上げは625万円とグッと下がってくる。
野口くんは、渋沢さんの説明にだんだんと腰が引けてくる感じだが、渋沢さんは「近年、インターネット、そしてスマホの普及により状況が変わってきた」と転じる。インターネットがあれば事務所も店舗がなくてもモノやサービスを扱うことができ、準備資金も不要だ。アイデアによっては利益率80%のビジネスも以前ほど困難ではない。
本書は、稼ぎや社会保険の対応などについて述べた「起承転結の起」を筆頭に以下、「承」「転」「結」と続く4部構成。「承」では税金、「転」では経営のハンドリング、「結」では取引先や銀行などとの付き合い方などが、テーマだ。
著者の山田さんによると、サラリーマンからフリーランスの世界に飛び込むときの足かせになっているものの一つに、税金や社会保険、法制度のわかりにくさがあるという。
本書では、2人の登場人物の会話により進行することもあり、専門用語を少なくしイメージで捉えられる流れでわかりやすくなっている。
「サラリーマンかフリーランスか『どちらが得だった?』」
山田寛英著
中央経済社
税別1500円