SNSで激変したキャラクター発掘の手法
スパイラルキュート社は、「おさわり探偵 なめこ栽培キット」や「コップのフチ子」、「ふなっしー」などの大ヒットキャラクターを数多く手がける。川上社長は、キャラクターの「目利き」のプロだ。
「コウペンちゃんはもともとポテンシャルの高いキャラクターでした」と話す。見る人を応援し、共感や癒やし、元気づけてくれる存在は、「現代に合っていた」とも言うが、ツイッターのフォロワー数や寄せられるコメントの勢いは凄まじかった。
川上社長は、
「SNSの登場で、キャラクターの発掘手法が大きく変わった」
と言い切る。
「(キャラクターの発掘は)ぼくの選球眼がいいわけじゃないんですよ。センスを『経験の蓄積』だとすれば、それは経験値で判断しているとかし言いようがありません。ただ、ぼくはキャラクターを、ずうっと見てきました。キャラクターに真摯に向き合い、キャラクターをよく知ることでわかってくる。だから、自信はありますよ」
と明かす。
そして高いポテンシャルを秘めたキャラクターは、すでにSNSの中にいる。多くのファンがついているのだ。
「うちのような小さな会社がヒットを手掛けられるのも、SNSのおかげですね(笑)。うちが取り組んでいることは、きめ細かに、そのファンが求めている日々の情報を探り、提供していくことで、大きな波をつくり出していくことです」。