「ダサカッコイイ」デザイン
では、そんな著者が標榜するデザインは、「ダサカッコイイ」だという。「ダサカッコイイ」とは、見た目は「カッコイイ」のだが、マーケティングや機能性、コストパフォーマンスなど多角的に高度な働きを求めるため「ダサ」さは妥協しなくてはならないということ。
著者独特の手法によって、ありえないほどの悪条件の店舗を劇的によみがえらせたケースなど、さまざまな事例を詳しく紹介しながら、デザインによる「集客の秘策」を紹介している。
デザインによる集客策の一つとして、牛丼チェーン店「吉野家」のオレンジ色の看板があるという。それも繁盛店の法則が生かされたものだ。それにあやかり本書の装丁にも使われている。
では、デザインを変えると繁盛店になり、コロナ危機でも生き残れるのか? この問いかけに著者はこう述べる。
「その答えは本書に余すところなく書かれています」
「コロナ危機を生き残る飲食店の秘密~チェーン店デザイン日本一の設計士が教える『ダサカッコイイ』の法則~」
大西良典著
扶桑社
税別1400円