前週、好調だった早稲田大学は「一度大きく勝った通貨には愛着が湧くもので、なかなか離れられなかった」と、今週(2020年10月5日週)も「豪ドル推し」に。週前半の微減の取引から、再び豪ドルで勝負すると、見事巻き返しに成功。今週もプラスを確保した。
明治大学は、トランプ米大統領の新型コロナウイルス罹患の報道で急落するドル相場をウオッチしながらも、勝負どころを11月の米大統領選とみて様子見。英ポンドで挑戦し続ける慶応義塾大学は、今週も滑り出しは好調だったが、相場の状況が怪しくなって......。
専修大学は取引をお休みも、依然トップをキープしている。
勝利後ほど慎重に!(早稲田大学)
前週(9月28日週)、自身初の1000円超えの利益を出せたのだが、こういう時に調子に乗るとやられてしまうので、今週は特に気を引き締めて慎重に取引をした。
まず前週勝ったオーストラリアドル(豪ドル)円の振り返り。記事中、自分が決済した1豪ドル=75.6円あたりがポイントになってくると述べたが、そのとおりで一度直近の安値1豪ドル=74.9円あたりまで下がった。
ここで自分は前週この戻り売りが起こるのではないかと予想していたので、この売りの流れに乗ろうとして1豪ドル=75.2456円で売りエントリーを仕掛けた。しかし前述のとおり、前回安値で反発して上昇し始めたので、1豪ドル=75.4488円で損切りした。この時の損失が34円であった。
このままでは終われないので、再び豪ドルで勝負。自分が引いた75.7円のレジスタンスライン(上値抵抗線)を超えた1豪ドル=75.7234円で買いエントリー。短期的上昇の流れができていたので、次の1豪ドル=76.0円のラインまでは伸びると予想し、500通貨でエントリーした。
自分が引いたこのラインでしばらく横バイ相場が見られたので、どっちに抜けるか不安になり1豪ドル=76.0132円で決済した。実際、金曜日夜にはそのラインを超えてさらに上昇するのだが、255円の利益を得て、34円の損失も含めプラス収支できたので良かった。
ここからは、来週の予想。前週(9月28日週)の買いエントリーでの勝利が下降トレンドの調整だと思っていたのだが、今週(10月5日週)1豪ドル=76円を超えてきたということで、9月中の下降トレンドがもっと長い目で見た上昇トレンドの調整ではなかったのかと捉えることができる。つまり、9月初頭に見せた77円後半台から78円くらいまで上昇する可能性が十分あると思われる。
前回、今週はもっと他に通貨の分析をすると宣言したが、一度大きく勝った通貨には愛着が湧くもので、なかなか離れられなかった。このままだと来週も豪ドル円で取引しそうだが、ポンド円も豪ドル円と今週似たような動きをしたので、時間があれば分析したいと思う。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
節目を意識した取引で、荒れ気味のレンジ相場でうまく取引できています。高値突破の後に追いかけて取引できている点が評価できます。売ったところから50銭上昇したところで買っていくのは心理的に悔しいところがあり、つい売ってしまう人が多いのですが、相場の動きに忠実な取引ができています。
さて、中国がオーストラリアの石炭の購入を事実上ストップしていると報道し、豪ドルは売られました。豪中関係は悪化が進んでいますが、中国側の揺さぶりにオーストラリア側は余裕があるようです。中国はいつまでの輸入を止めているわけにはいけませんので、これは時間が解決されるのではないでしょうか。
前週からの損益 プラス221円
10月9日現在 1万3645円
勝負どころは米大統領選?(明治大学)
こんにちは、明治大学・公認投資サークルBreakouts!元幹事長の池田慶吾です。今週は取引を見送ったのですが、為替相場はトランプ米大統領の新型コロナウイルス罹患のニュースで大きく値動きがありました。 米大統領選は大学対抗戦終了の直前ですので、勝負を決める一手となります。今後の為替相場についての予想を書きたいと思います。
1.トランプ大統領、コロナウイルス罹患
月曜日、トランプ大統領がコロナウイルスに罹患しました。為替相場はこの報道に反応し、当時105円後半を推移していたドル円が105円割れまで急落して行きました。
しかし直後に105円台を回復して上昇を始めます。
2.直近のジリ上げ相場について
結果的に、長期的な上昇トレンドを継続しました。ドル円はトランプ米大統領の新型コロナウイルス罹患、大統領選の先行き不透明などの不安なファンダメンタルのもと、ジリ上げ相場となりました。
まず、9月半ばからの下落からの回復局面ではショートポジションを取っていたトレーダーのポジション解消の動きに反応して勢いよく巻き返しています。
一度巻き戻しの動きが落ち着いた9月下旬に入り、さらにショートポジションが蓄積していたことが予想されます。それが高値圏のもみ合い=下図参照=につながったと考えています。
そんななか、トランプ米大統領のコロナ罹患の報道で、相場が急落します。ここで急激に巻き返したのは、ショートポジションがもともと集積していた結果として、「もう売れない」「売り切ってしまった」という状況になって、やむなく巻き戻しになったと考えられます。
これに気づいたトレーダーたちは、「底値は堅い」と判断して買い向かったのが上抜けにつながったと考えています。ただし、同時に上値を目指すほどの要因もありませんでしたが......。
3.大統領選についての考察
トランプ大統領は入院からたった3日で退院して執務・選挙活動を再開させました。会見をみても咳き込んだり、呂律が回らなかったりする様子は見受けられないため、目には体調が良好に見えます。
現状のメディアの世論調査ではバイデン候補が優勢ではありますが、2016年の大統領選でも事前の予想に反してトランプ氏が勝利したことから、「隠れトランプ層」が一定数いるのだと考えています。日本の自民党も世論調査よりも選挙結果のほうが優位になることがあることから、アメリカに特有のことでもありません。
2016年の大統領選では、トランプ氏当選 → ダウ・ドル円急落 → 急反転してダウ・ドル円上昇トレンドといった流れでしたので、選挙結果が出る前・出た直後のトレードは非常に危険そうです。
しかし、トレンドが発生すれば一定期間、継続しやすいことから、開票の翌日あたりから順張りでトレードすると大きく差額を取ることができるかもしれません。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
米大統領選挙までいよいよあと1か月となってきました。さまざまな調査結果では、依然としてバイデン氏が有利であり、トランプ大統領が新型コロナウイルスに感染してからは、その差は広がるばかりです。 さて、「隠れトランプ」はおよそ5%あると言われており、FOX Newsなどの調査では、ほぼ均衡。スイングステートとされる、フロリダ州では、トランプ大統領が45~51%とやや有利な展開となっています。
S&Pリサーチによると、1984年以降、大統領選挙の結果を100%当ててきた指標が、3か月前のS&P500の動向だそうです。上昇 → 現職の勝利、下落 → 野党の勝利となります。
今のところS&P500は上昇しており、これが正しいとすると3200(こちらの単位はなんでしょうか?)を割り込まない限りはトランプ大統領が当選となります。
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
10月9日現在 1万11357円