勝負どころは米大統領選?(明治大学)
こんにちは、明治大学・公認投資サークルBreakouts!元幹事長の池田慶吾です。今週は取引を見送ったのですが、為替相場はトランプ米大統領の新型コロナウイルス罹患のニュースで大きく値動きがありました。 米大統領選は大学対抗戦終了の直前ですので、勝負を決める一手となります。今後の為替相場についての予想を書きたいと思います。
1.トランプ大統領、コロナウイルス罹患
月曜日、トランプ大統領がコロナウイルスに罹患しました。為替相場はこの報道に反応し、当時105円後半を推移していたドル円が105円割れまで急落して行きました。
しかし直後に105円台を回復して上昇を始めます。
2.直近のジリ上げ相場について
結果的に、長期的な上昇トレンドを継続しました。ドル円はトランプ米大統領の新型コロナウイルス罹患、大統領選の先行き不透明などの不安なファンダメンタルのもと、ジリ上げ相場となりました。
まず、9月半ばからの下落からの回復局面ではショートポジションを取っていたトレーダーのポジション解消の動きに反応して勢いよく巻き返しています。
一度巻き戻しの動きが落ち着いた9月下旬に入り、さらにショートポジションが蓄積していたことが予想されます。それが高値圏のもみ合い=下図参照=につながったと考えています。
そんななか、トランプ米大統領のコロナ罹患の報道で、相場が急落します。ここで急激に巻き返したのは、ショートポジションがもともと集積していた結果として、「もう売れない」「売り切ってしまった」という状況になって、やむなく巻き戻しになったと考えられます。
これに気づいたトレーダーたちは、「底値は堅い」と判断して買い向かったのが上抜けにつながったと考えています。ただし、同時に上値を目指すほどの要因もありませんでしたが......。
3.大統領選についての考察
トランプ大統領は入院からたった3日で退院して執務・選挙活動を再開させました。会見をみても咳き込んだり、呂律が回らなかったりする様子は見受けられないため、目には体調が良好に見えます。
現状のメディアの世論調査ではバイデン候補が優勢ではありますが、2016年の大統領選でも事前の予想に反してトランプ氏が勝利したことから、「隠れトランプ層」が一定数いるのだと考えています。日本の自民党も世論調査よりも選挙結果のほうが優位になることがあることから、アメリカに特有のことでもありません。
2016年の大統領選では、トランプ氏当選 → ダウ・ドル円急落 → 急反転してダウ・ドル円上昇トレンドといった流れでしたので、選挙結果が出る前・出た直後のトレードは非常に危険そうです。
しかし、トレンドが発生すれば一定期間、継続しやすいことから、開票の翌日あたりから順張りでトレードすると大きく差額を取ることができるかもしれません。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
米大統領選挙までいよいよあと1か月となってきました。さまざまな調査結果では、依然としてバイデン氏が有利であり、トランプ大統領が新型コロナウイルスに感染してからは、その差は広がるばかりです。 さて、「隠れトランプ」はおよそ5%あると言われており、FOX Newsなどの調査では、ほぼ均衡。スイングステートとされる、フロリダ州では、トランプ大統領が45~51%とやや有利な展開となっています。
S&Pリサーチによると、1984年以降、大統領選挙の結果を100%当ててきた指標が、3か月前のS&P500の動向だそうです。上昇 → 現職の勝利、下落 → 野党の勝利となります。
今のところS&P500は上昇しており、これが正しいとすると3200(こちらの単位はなんでしょうか?)を割り込まない限りはトランプ大統領が当選となります。
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
10月9日現在 1万11357円