観光業や飲食業を支援する「GO TOトラベル」「GoToイート」キャンペーンに乗り、旅行業者や飲食店では集客のためのプロモーションが盛んだ。
利用者の決め手の一つになるのは「非接触化」。一部の飲食店やホテルなどでは、究極のレベルまで進化してきた。
ファーストキッチン、画面にタッチすることなく注文
ハンバーガーチェーンのファーストキッチン(東京都新宿区)は、展開するハンバーガーチェーン「ウェンディーズ・ファーストキッチン」で非接触化を図るため、一部店舗でセルフレジのテスト導入を始めた。2020年10月13日の発表。
ファーストキッチンではすでに、店員とお客などの接触機会を低減させる取り組みの一つとして、タッチパネル式セルフレジを順次導入していた。今回は、新たに「非接触パネル」をテスト導入。東京都世田谷区のウェンディーズ・ファーストキッチン下北沢店で、運用をはじめた。
非接触パネルは、飲食店向けのソリューション事業などを行っている株式会社プラネット(東京都渋谷区)が開発した「ATEMS AirSensor『W』」。画面にタッチすることなく、指をパネルに近づけるとセンサーが反応し操作ができる。
レジは現金のほか、前払い式の専用プリペイドカード、クレジットカード、ICカードなどに対応。非接触パネルとの組み合わせで、注文から決済まで非接触、非対面、キャッシュレス化が実現できる。
◆ くら寿司では「完全」非接触型サービスを導入
大手のチェーン店では、一歩進んだ非接触化である「タッチレス」化がトレンド。回転寿司チェーンの「くら寿司」を運営するくら寿司株式会社(大阪府堺市)は、画面に触れずに操作できるタッチレスのセルフレジを導入する。10月13日の発表。同日に東京・池袋サンシャイン60通り店、16日に大阪・なんば日本橋店で先行導入する。
くら寿司では、入店時の自動受付案内機もタッチレスに改修を予定。以前から整えている食べた皿の枚数を自動でチェックする仕組みと合わせて、お客の入店から退店まで店員が対面しないサービスを提供することができるようになる。機器のタッチレス化を加え、こうした完全な「非接触型サービス」は大手外食チェーンで初めての実施という。