ガラスが割れず、脱出できない車種が増えている!
(2)シートベルトを外して身体の自由を確保したら、緊急脱出ハンマーでドアガラスを破砕する。ハンマーには3つのタイプがある。金槌タイプは金槌のように握って先端で叩き割る。ピックタイプはピックのように握ってガラスに叩きつける。ポンチタイプは先端をガラスに押し当てていく=写真2。
(3)緊急脱出ハンマー以外の器物でガラスを破砕することは困難だ。また、フロントガラスは、緊急脱出ハンマーでもひびが入るだけだ。2枚以上の板ガラスを接着した、強力な合わせガラスを使っているからだ。
(4)ここで注意したいのは、最近、静粛性向上を目的にドアガラスやサイドガラス、リアガラスにも合わせガラスを用いている車種が増えている。こうした車種では緊急脱出ハンマーでもガラスが割れないことになり、万が一の時に脱出できない。
合わせガラスには、合わせガラスであることを示すマークとしてJISマーク付近に『L』または『LP』の表記が貼り付けてあるので、クルマを買う時は注意しよう=写真3。
(福田和郎)