きょうは、40代後半のOさんとTさんがいらっしゃっています。成功とか、あきらめるタイミングとか、興味深いキーワードが飛び交っています。テーマは、あきらめるタイミングについてです。
「あと数年で50代になりますが、先日50代半ばの上司と話をしていた中で『この歳になったら、あきらめる勇気も必要だよ。できないことにしがみついてもいいことはない』って言われたんですよね。できないこと、あきらめるって何でしょうね。人生100年時代、あと半分、まだあきらめたくないんだよな......」
と話すOさん。
そんなOさんに、数年前に7年かけて一級建築士の資格を取得したTさんがご自身の体験談を織り交ぜながら、話しています。
続けることに自分の情熱があるかどうか
「成功とは成功するまでやり続けることで、失敗とは成功するまでやり続けないことだ」
一度は、耳にしたことはあるとは思いますが、パナソニック創業者の松下幸之助さんの言葉です。この言葉どおり、成功と失敗は紙一重だと思います。Tさんは、どうして7年もかけて一級建築士に挑戦することができたのですか?7年って結構長い年数だと思うのですが......。
「数年間、挑戦していても、そこであきらめたらゼロなんですよ。数年間、一生懸命頑張っていたことがゼロになる。あきらめずに続けたからこそ今があるわけですが、私も勉強を続けている中で、まわりから『受からないから、そろそろあきらめたら、辞めたら』と言われたことも何度もありました。そう言って来るのは、資格を持っていない上司ばかりだったんですよね。逆に『受かるからもう少し頑張れ』って声をかけてくれたのは、資格を持っている人でした。最後は、『絶対受かってやる』という意地で受かりましたよ。」(Tさん)
Tさんの中でやり続けることができたのは、「意地」という言葉もあったように、資格取得に向けて「情熱」があったかどうかがポイントとなったようですね。Tさんの仕事において、自分の信用力を高めるという目的と、そこに対しての情熱が合わさったから、資格取得につながったんだと思います。
続けていることに対して、「無理なんじゃないか、あきらめたほうがいいのかな」と思った時は、自分が目標達成したい目的は何か? そこに対する情熱、自分の熱量があるのかを問いかけてみてください。
たとえば、資格取得の目的が資格手当てのためで、そこに情熱が生まれなければ、他の方法で手当て分をアップさせたほうが早いのかもしれません。続けたことをあきらめる前に、一度考えてみましょう。「神様は乗り越えられる試練しか与えない」とも言いますが、年齢を理由に「できない」という限界を自分で作らないようにしたいものですね。