「GO TO イベント」キャンペーンがいよよ始まり決まり、政府の需要喚起策、GO TOキャンペーン4事業が出そうことになった。
GO TOトラベルはすでにそのプロモーションや利用が活発化しており、GO TOイートに寄せる飲食店の期待も高まっている。GO TO イベントはチケットの販売事業者やイベント主催者、商店街の募集を10月中旬以降から開始する。
それぞれのキャンペーンをめぐって、あの手この手のアイデアが繰られている。
「GO TO商店街」もビジネスチャンス
経済産業省の「GO TOイベント」や「GO TO商店街」キャンペーンは、イベントを行う主催者や商店街を募集。提案の審査を経て、支援が実施される。「GO TO商店街」では、先行募集が10月2日にスタートし、キャンペーン参加希望の商店街はアイデアを練っているところだ。
対象の事業は10月19日から11月30日に開始されるが、地域によってはすでに「GO TO」の冠でイベントを行うなどフライングもみられ、キャンペーンをきっかけに客足を取り戻そうとする商店街の意気込みは強い。
「GO TO商店街」で、事業の推進を目指す企業もある。謎解きゲームなど体感型プロモーションイベントを企画・制作する株式会社ハレガケ(東京都豊島区)は、キャンペーンに特化した「周遊型リアル謎解きゲーム」を提供する。
同社のリアル謎解きゲームは、事業適応条件の「地域の魅力を深く知る」「新しい生活様式へシフトする」や「地域の絆を深める」という内容に親和性が高いコンテンツを持つ。
参加者は、商店街をめぐりながら次々現れる謎や暗号に挑むのだが、謎解きの手がかりを探して、さまざまな場所を訪ねることでエリアの隅々まで周遊する仕組みで、その間に知らなかった店などの発見を仕掛けられ、商店街のプロモーションに寄与するという。
GoToトラベル、幼児づれでオトク
7月から一部スタートしていたGO TOトラベルは、10月からは最も大きい市場である「東京発着」が解禁。利用者も業者も一気に活気づいている。
GO TOトラベルでは、費用が最大半額になる支援策。利用すればおトクになるが、「GO TO」ならではとして、専門家らが推奨しているのが乳幼児連れの家族旅行だ。
「GO TOトラベル」キャンペーンは、1人当たりの旅行代金を35%割引、そして15%分を地域共通クーポンとして配布する。この「1人」には実際には宿泊料金がかからない乳幼児も含まれる。つまり、小さい子どもがいる家族旅行の負担額は、大人だけより安くなる仕組み。
乳幼児連れの旅行の場合は、宿泊先などが限定されることが多い。ウィズコロナのこの時期は子どもへの感染が懸念され、おトクといえど、コロナ禍のハードルは高めだ。
このためネットでは「乳幼児連れ家族向け専用団体ツアー」の提案も登場している。
刀剣ファンも、乗り鉄向けも!
京都のホテルによる大覚寺所蔵の銘刀「薄緑(膝丸)」を15分間、独占して鑑賞できるプランへの関心が高まっている。10月13日から3日間限定(鑑賞は14、15日の両日)の宿泊パックで、通常1万4650円(2人1室利用時の1人あたり料金)のところが、キャンペーンの割引適用後は9522円になる。
ゲームのヒットからミュージカル、アニメになった「刀剣乱舞」で、日本刀が人気を呼び展示会には刀剣女子と呼ばれる女性ファンの姿が増えるなどブームが続いている。
「薄緑(膝丸)」は、源氏に代々受け継がれてきた太刀で重要文化財。持ち主によって次々と名前が変わり、「薄緑」は源義経によって名付けられたといわれている。ファンにとっては見逃せない機会となる。
貴重な体験ができることでは、「現美新幹線」を旅程に組み入れたツアーも注目されている。現美新幹線は、現代美術のアートが展示されていることから、その名がある。上越新幹線(新潟~越後湯沢間)で限定運用されているが、2020年12月で定期運行を終了する。
11月と12月の2日ずつの計4日。上野~仙台間で2往復の現美新幹線を貸切運行。それに乗車するツアーを売り出した。2泊3日で、12万5000円(2~4人1室利用時の1人あたり料金)が、割引適用後は9万7000円になる。