ハッカーが盗んだ仮想通貨は使えなくなる
こうなると、ハッカーは大成功に思えます。しかし、ここで仮想通貨というデジタルで暗号化され、さまざまな仕様変更が行えるという特徴を発揮します。
仮想通貨の発行体であるプロジェクトや企業は、仮想通貨を凍結したり、無効化したりすることで対応。 盗んだ仮想通貨を使えなくしていったのです。
参考リンク:「KuCoinハッキングに仮想通貨コミュニティが一致団結、凍結や緊急ハードフォークなど実施」(COINPOST 2020年9月28日付)
また、ハッカーのアドレス(銀行口座のようなもの)は監視されており、誰もが確認することが可能となっています。たとえば、大規模な仮想通貨の送金を自動ツイートするツイッターアカウント(@whale_alert)では、盗まれた仮想通貨が移動すると自動でツイートするようにしています。
参考リンク:ひろぴー(@hiropi_fx)2020年9月29日付「kucoinからのハッキングXRP、ざっと5億円程度ありますね」
ごく一部の仮想通貨は、自動で稼働している分散型取引所で売却されたものの、かなりの割合で被害を防いだといえます。
もし、現金を盗まれた場合であれば、紙幣ナンバーをいちいち確認したりしない限りどこに行ったのかわからず、またどこで使われたとしても追いかけることはできないでしょう。つまり、仮想通貨はマネーロンダリング対策にもなり得ます。
ハッキングは仮想通貨取引において大きなリスクでしたが、着実な技術と業界の団結により防ぎつつあるようです。(ひろぴー)