みなさん、こんにちは。馬医金満です。
ヘアケアブランド「BOTANIST」などを展開するI-neが8月20日、東証マザーズへの新規上場を承認され、9月25日に上場しました。
I-neは、2007年3月に設立された企業で、社名には「Innovation Never Ends」というコンセプトが込められています。
ヘアケアカテゴリーで「BOTANIST」が第3位のヒット
IPO(新規上場)を果たしたI-neの売上規模は、2019年12月期時点で212億600万円。経常利益は6億4900万円です。2020年上半期での売り上げは105億2700万円と横バイペースですが、経常利益は3億6900万円と増益基調となっています。
I-neの主力事業が、天然志向コスメの「BOTANIST(ボタニスト)」となります。2015年1月の発売から、瞬く間に市場を席巻。市場調査のインテージの調査で、ヘアケアカテゴリーで第3位(2019年12月)になるなど、稀有な成功事例となりました。
また、他事業にも積極的に参入しており、2012年にヘアアイロンなどの美容家電ブランドの「SALONIA(サロニア)」を、そして15年にヘアケアブランド「BOTANIST」を、翌16年にリラクゼーションドリンク「CHILL OUT(チルアウト)」を発売するなど、健康飲料事業にも参入。19年には日本コカ・コーラと合弁会社を設立しています。
「容器」「価格」「マーケティング」に大きな特徴
主力事業の一つである「BOTANIST」の戦略として、「容器の差別化」「価格」「マーケティング」の3点において、大きな特徴があると考えています。
まず、容器ですが、同社の社内にはブランディングから制作までインハウスで対応できるクリエイティブ部門があります。インハウスの強みを生かし、既存のシャンプーメーカーのような形ではなく、シンプルに本質的な表現を突き詰めたデザインとなっています。
価格では、中身に徹底的にこだわり、1000円~1500円台の、いわゆる中価格帯のプライズゾーンのシャンプーという、今まで充実していなかった価格層での商品を打ち出しました。
またマーケティングですが、まず店頭以外で販売実績をつくることを重点的に展開。楽天市場やInstagramでの実績づくりに絞ってマーケティングを行いました。
これらはDtoC企業(Direct to Consumer=メーカーやブランドの自社で企画・製造した商品を、ECサイトなどの販売チャネルを駆使して、直接〈Direct〉消費者に届ける企業のこと)の基本戦略として、今後スタンダードになっていくと考えています。
では、また!(馬医金満)