【活躍する女性】新しい「自分」をプロデュース 子供との日常が生んだ「虫のつぶやき」 荻野目洋子が語る仕事と家庭・子育て

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家族との暮らしの中から生まれる音楽を大切にしたい

―― 「働く女性」として、ご家庭での生活(家事や子育て)とお仕事との両立は、どのようにされているのでしょうか。ご家庭を持ったことで歌や、歌手としての荻野目さんご自身の生き方にどのような変化をもたらしたのでしょう。

荻野目さん「仕事を再開したときは、『独身時代の荻野目洋子』のやり方を引きずっていました。特に『ライブ前やテレビで歌う前は緊張感をもっていたい』と思っていて、家でも朝からピリピリしていたんです。主人や子供たちも『きょうのマミー、いつもと違うね』と心配してくれましたが、ある日、見かねた主人から『もっと自然体でやればいいのに」と言われてハッとしたんです。それまで作り上げてきたスタイルを、なかなか壊せなかったんですが、家庭のことは今まで通りやって、今の自分でできる形でベストを尽くせばいいんだという考えになりました。5、6年前の30周年ライブの時に、久しぶりに2時間のステージに立つことになって、さすがに『頭の中が真っ白になって歌詞を全部忘れたらどうするんだ?』と不安に思ったんですが、ファンの方たちの顔を見たらやっぱりちゃんとできたんです。
いろんな人に支えられて、今の自分があってステージに立てているんだ、自分一人じゃないんだということに、改めて気が付きました。以前は、プレッシャーに押しつぶされそうで、いつでも逃げだしたいというギリギリの状態でしたから。そういう意味では、今のほうが楽しんで仕事に向き合えるようになりましたね。
家族がいてくれることで、まず人間としての荻野目洋子の目標があって、そこで生まれてくる歌や音楽を大切にしていきたいと思うようになりました」

―― 今後の活動について、お聞かせください。

荻野目さん「作詞・作曲は続けていきたいですね。今、高齢の母親の面倒を私の兄弟姉妹4人で見ていますが、母への想いを歌にしたり、娘たちと話す中で10代の彼女たちがもっている悩みや思いに気づかされることもありますが、そうしたことを歌にできれば、違う形で悩んでいる人のヒントになるんじゃないかと思っています。現状は(コロナ禍で)なかなかライブの開催はままならない状況ですが、新しい形で、できれば生で歌を届けることを考えていきたいですね。
それとわたし、いつか新種の虫を発見して、自分の名前を付けることが夢です。それは実現したいなぁ(笑)」

(聞き手:戸川明美)


プロフィール

荻野目洋子(おぎのめ・ようこ)

1984年に歌手デビュー。85年11月にリリースされた7枚目のシングル「ダンシング・ヒーロー(Eat You Up)」や翌86年10月の「六本木純情派」、アルバム「NON STOPPER」(87年オリコン年間売上チャート第1位を獲得) など、数々の大ヒットを放つ。
1986年から89年まで、日本レコード大賞の金賞を4年連続で受賞。NHK紅白歌合戦に5回出場している。
デビュー25周年を迎えた2009年には、Anniversaryリリースとして、最新ベスト「ゴールデン☆ベスト」、新録アルバム「Songs & Voice」、25周年記念BOXセット「SUPER GROOVER The BOX -The Perfect Singles」をリリース。14年8月、デビュー30周年記念アルバム「ディア・ポップシンガー」をリリース。
千葉県出身、血液型はB型。夫と3人の娘との5人暮らし。
2020年8月リリースの「虫のつぶやき」は、配信限定シングル。「NHKみんなのうた」で聴くことができる。

「虫のつぶやき」 作詞・作曲、うた 荻野目洋子(ビクターエンタテインメント)
虫のつぶやき」はこちらで配信中です。
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