夜の減少を昼で補う「二毛作」
コロナ禍での自粛とテレワークの加速による在宅勤務の増加で、顧客であるアフターファイブの会社員らの足が遠のいた居酒屋でも新しいビジネス仕様の模索が続いている。
全国にチェーン展開する「土間土間」では、東京都内と横浜市内の1店ずつで10月から、ランチの時間帯に洋食メニューをそろえた新ブランド「Kitchen Doma-ni(キッチンドマーニ)」を展開する。同チェーンを運営する外食産業大手、株式会社レインズインターナショナル(横浜市)が明らかにした。9月30日の発表。
Kitchen Doma-niとして客を迎えるのは、亀戸店(東京都江東区)と関内店(横浜市)で、亀戸店が10月1日から、関内店が10月5日から。ランチタイムには、オリジナルのハンバーグやとんかつなどのメニューを用意。ライス、サラダ、スープ付きで810円~900円(税別)が中心だ。ランチタイムは、11時半から15時(土日祝は17時)。
レインズインターナショナルによると、コロナの感染拡大でテレワークが普及し会社員の利用が減少したうえ、「3密」回避が呼びかけられ宴会やグループ利用も激減。営業自粛や営業時間の短縮などもあり居酒屋業界は大きな影響を受けた。深夜営業が再開されても、コロナ禍以前の集客は見込めないとみている。
そのため、レインズ社では新たな売り上げ、収益の創出を検討。その中で、これまで営業していなかった昼の時間帯に目を向け、居酒屋とランチタイムの「二毛作」営業を開拓した。「新たなビジネスモデルを構築する」としている。