これまでリップルに注目していていた慶応義塾大学の馬医金満は、「まさかのイーサリアムがめちゃくちゃ上がっていて、正直落ち込んでいます」と嘆く。利益を確定しようか迷ったが、そのまま保有を続けている。
ビットコインと金(ゴールド)相場との相関関係に注目する専修大学のゆうは、高値を警戒しつつ、「1BTC=109万円ほどの価格で指値注文を出したい」と考えているところ。同じビットコインを追う職業能力開発総合大学校のさっちんは、米ドルに着目しつつ情報をかき集める。慎重姿勢を崩さないのが明治大学のIT。ビットコイン相場の急落後も、上昇気配の中でチャートを冷静に分析する。
ビットコイン「1万5000ドル」ラインの攻防を読む(明治大学)
9月22日(火)
9月21日の夕方ごろ、ビットコインの急落が発生しました。2日の急落以降、低迷していたビットコインが1万5000ドルを上抜けたのが14日のことで、そこからしばらく上昇傾向となることが予想されていましたが、その調整が今回入った模様です。
この急落でショッキングだったのは、それまで「ここを上抜ければ上昇の勢いはそう簡単には止まらない」と言われていた1万5000ドルのラインを下抜けてしまったことです。すなわち、9月2日~14日までの相場と同じ水準に戻ったことになり、1万5000ドルラインが再びレジスタンスライン(上値抵抗線)として立ちはだかる構図となってしまいました。
9月27日(日)
一度1万5000ドルを下抜けてしまったビットコインでしたが、その後再び1万5000ドルを超えてきました。そもそも下抜けた直後から、ずうっと1万5000ドルラインの真下を推移していたので、上昇傾向にあることは間違いなかったのかもしれません。24日朝に大きな陰線をつけた反動で、一気に1万5000ドルを抜けました。
しかし、それよりも注目したいのは、上図にある赤い平行チャネルを上抜けた後の動きです。赤い平行チャネルを上抜けた後、少し反発して下がりますが、下がる際に赤い平行チャネルのレジスタンスラインにそっています。
そして、その後再び上昇しました。これは、それまで赤い平行チャネルのレジスタンスラインが、サポートライン(下値支持線)になったことを表しているようです。
また、9月25日に、coinpostが仮想通貨に関して、こんな報道をしていました。
「中国の政府系新聞紙『参考消息』や、新華社(ネット新聞)、CCTV2(テレビ)が、仮想通貨市場は、今年において最もパフォーマンスの良い資産として報じた。内容では、ブルームバーグの仮想通貨指数『Bloomberg Galaxy Crypto Index』を引用し、米ブルームバーグが報じた仮想通貨の全体パフォーマンスが株、ゴールド(金)や債権よりも年初来の上昇幅を超えていたことなど、幅広く取り上げた。」
とのこと。
参考リンク 「中国官報が異例の報道 『仮想通貨は今年最もパフォーマンスに優れた資産』」(coinpost 2020年9月25日付)
中国のような、仮想通貨の取引を全面禁止する国としては異例となる報道で、仮想通貨の注目度が日に日に上がっていることがうかがえます。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
中国では着々とデジタル人民元の開発が進んでおり、またブロックチェーンプロジェクトがいくつも立ち上がっているようです。仮想通貨の取引は禁止されているとはいえ、OKExの相対取引は未だに行われており、取引量も月間数十億円にのぼるそうです。
さて、デジタル人民元を急ぐ目的としては、米ドルの基軸通貨を打破するためと、人民元の海外流出を監視する目的があるのではないかと考えます。東南アジアでの決済として人民元はメジャーになっていますし、デジタルにすることで一気に保有者が広がる可能性があります。また、ビットコインを使った資産逃避を防ぐために、人民元をデジタルにすることでその行方を追いやすくするのではないでしょうか。
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
9月25日現在 1万1093円