台風被害支援と地元との「共生」でやっと新規店オープン
聯合ニュース(9月23日付)「地元市場が出店反対のユニクロ店舗オープンへ共生で合意」が、こう報じている。
「近隣の在来市場が出店に反対していた釜山のカジュアル衣料品店ユニクロの釜山凡一(プサンポエル)店が、地元商人との合意を経て9月25日にオープンすることになった。同店の近隣にある釜山鎮市場(プサンヂンシジャン)はユニクロ側と共生案に最終合意したことを明らかにした」
ユニクロが在来市場の活性化に向け店舗内に市場のPRエリアを設けることや、在来市場が主催するイベントに一定の支援を行うことを盛り込んだ。ユニクロ凡一店は地元市場の商人の反発や日本製品の不買運動により、オープンが大幅に遅れた。昨年、同店の出店計画が伝わると、近隣市場の商人らは商圏の侵害などを訴えてユニクロ側に事業の撤回を要求。結局、ユニクロ凡一店の近隣にある釜山鎮、南門、平和、自由市場という4つの在来市場の活性化にユニクロ側が積極的に協力することを決め、共生案に合意したのだった。
それだけではない。ユニクロは開店に先立つ今年8月、台風が釜山を中心とする韓国南部に集中豪雨の被害をもたらした時、韓国企業よりも早く被災地域の復旧支援のため、1億ウォン(約900万円)を寄付したのだった。そうした涙ぐましい努力の甲斐があって、やっと出店にこぎつけたのだった。
22店舗を失い1店舗のオープンとは、「22敗1勝」である。ユニクロの苦闘が続く。
(福田和郎)