今週(2020年9月21日週)は英ポンド円で勝負すると宣言していた早稲田大学が、米ドル円取引に作戦を変更。新たにドルインデックスを分析に取り入れた。その結果は......。
一方、英ポンド円で攻める明治大学と慶應義塾大学は、売りと買いを上手に使い分けて利益を上げた明治大に対して、慶応大は「買い」で攻め続けた結果、損失を招いた。
専修大学を追い、明治大が激しく巻き返す。混戦の2番手争いから抜け出すのは、どの大学か!?
ドルの強さに作戦変更(早稲田大学)
前週、今週(9月21日週)は英ポンド円で勝負すると宣言したが、米ドルがいろいろとおもしろい動きをしてくれたので、今週はドル円取引に作戦を変更した。
今週は「ドルインデックス」を新しく分析に取り入れた。ドルインデックスは、米ドル自体の純粋な強弱を表す指標で、世界の通貨の中でドルがどれくらいの強さを持っているのかがわかる。
今回、自分はドルインデックスを分析に初めて使ったので、細かい要素はとりあえず無視して値が高くなる(強い状態)時はドルが買われ、値が低くなると(弱い状態)ドルが売られるということのみを使ってトレンドを予想した。
上のチャートは、ドルインデックスの日足である。3月後半から、ずうっと下降トレンドだったのが、8月に入りレンジ相場へ。そして、今週そのレンジ相場を若干上抜けたということで、短期的なドル買い、ドル円の上昇を促す値を示した。
今週は、このドルインデックスがレンジ相場を上抜けたタイミングでエントリーして120円の利益を得た。今週のドルインデックスの値を見ると、大きな下落の流れが止められ、やや反転の流れが生まれ始めていると捉えられる。なので、98.00付近の戻り高値まで短期的には上昇すると思われる。
反対に、この小さな上昇の流れがすぐ止まり、レンジの底値、上のチャートの一番下の線を下抜けることがあれば、この上昇は長期的な下降相場の調整なので、頭を切り替える必要がある。
ここから来週の取引の作戦なのだが、とりあえずドルインデックスが98.00あたりを目指すと予想するので、ドル円の買い目線で見ていこうと思う。しかし、調整の一時的下落が起こることも十分あり得るので、ドルインデックスが92.00を下回らない限り押し目買いも狙っていこうかなと思う。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
ドルインデックスは、米ドルの総合的な価値を示す指標です。構成比率はユーロ、円、英ポンド、カナダドル、スウェーデンクローネ、スイスフランの6通貨ですが、ユーロの比率が57.6%のためユーロドルをひっくり返したチャートが、ドルインデックスと似た動きとなります。
また、金(ゴールド)と逆相関性の関係にあります。多くの人が注目している指標であり、ドル円やユーロドルが直近の価格を更新するような動きがある際には、参考になるかと思います。
前週からの損益 プラス120円
9月25日現在 1万2296円
英ポンドは放っておける(明治大学)
こんにちは、明治大学・公認投資サークルBreakouts!元幹事長の池田慶吾です。最近は駿河台支部長となって、副業やポイ活に加えて投資信託について学んでいます。
今週は英ポンドの取引に加えて、オセアニア通貨に動きがあり取引してみました。
1.英ポンドの下値追い、盛り返し。
9月22日17時ごろ、英中央銀行の総裁が「経済を支援するために、できることはすべて行う」という発言がありました。ふつう、中央銀行の総裁が「何でもする」と言った場合は景気刺激を目的として債券市場における買付額を増やすことや政策金利の低下が織り込まれて、通貨の下落を促します。
ちなみに、日本銀行の黒田東彦総裁は「必要なら躊躇なく追加緩和」という言葉を用います。
しかし、この日17時にポンドは大きく上昇していました。それまでほぼ1か月下げ続けていた分の盛り返しかもしれませんし、英中銀総裁の発言は織り込み済みだったのかもしれません。
2. ニュージーランド中央銀行(Reserve Bank of Newzealand =RBNZ)政策金利決定会合
今週、RBNZは将来的なマイナス金利政策の可能性を示唆する声明を発表し、為替市場に衝撃を与えました。
この時、NZドル円は上がっていたので、追いかけてロングしてみました。しかし、ニュースを見るとNZドル円利下げの示唆がありました。利下げは通貨の価値の低下を促すため、明らかに上に賭ける勝負は間違っていると考えて損切りしました。
その後、同じくオセアニア通貨のオーストラリア(豪)ドル円が下げ始めたので、ショートしました。流れに乗って下げて行ったのでチャートを閉じて放置していましたが、次にスマホを開いたときには急反転して上昇を始めたので、ほぼ同時撤退のような形になってしまいました。
3.まとめ
前週から急騰・急落した通貨を順張りしていますが、EU(欧州連合)の離脱交渉のようなビッグテーマを抱える英ポンドは、素直に伸びていくので安心して放置できます。しかしそれ以外の通貨ペアで優位性があるのかは未知数なので、今後も検証していきます。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス 中央銀行総裁の「なんでもする」という発言は、感慨深いものがあります。2012年夏に欧州ソブリン危機が再燃し、ユーロがひたすら下落し続けているときに、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は「ユーロを救うためならなんでもする」と発言し、ユーロは上昇に転じました。今回の動きも、投資家にはその時の動きが脳裏をよぎったほか、「経済支援」というキーワードがあったために上昇した可能性が高いと思われます。
過去の中央銀行の総裁は、さまざまな発言で相場への影響を確認したり、稀に失言で相場を急変させています。歴史に学ぶことで、未来を予想できますので、過去の総裁の発言を振り返ってみてはいがかでしょうか。
前週からの損益 プラス249円
9月25日現在 1万2425円