ドコモの怠慢に堪忍袋の緒が切れたNTT! 完全子会社化で仁義なき携帯料金引き下げ競争が始まる

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楽天が狙いすまして「5G」で半額発表 au とソフトバンクは?

携帯電話料金は下がるのか?
携帯電話料金は下がるのか?

   ところで、ライバルのKDDI(au)とソフトバンクは、今回のNTTのドコモ完全子会社化をどう見ているのか。両社はさっそく9月29日、「完全子会社化は、電気通信市場の公正競争確保の観点から検証されるべきだ」とする、判で押したような共通のコメントを発表。NTTと政府をけん制した。

   しかし、読売新聞(9月30日付)「大手3社下げ幅焦点 携帯料金、原資確保が急務」は、両社とも携帯電話料金の引き下げは避けられない動きだとしている。

「KDDIの高橋誠社長は9月25日の会見で『政府の要請を真摯に受け止める。国際的に遜色のない料金を求められている』と述べた。ソフトバンクからも『もはや値下げは決定的な雰囲気』(幹部)との声が漏れる。今後は引き下げ幅と、いかに原資を絞り出すかが焦点だ。両社は、通信分野以外の収益強化を急ぎ、スマートフォン決済などの金融事業を柱に掲げる。ドコモ同様、国内携帯事業の『一本足』からの脱却が急務だ」

   しかし、「ドコモ口座」など電子決済サービスを悪用した預貯金の不正引き出し事件が相次ぎ、こうした動きにブレーキがかかっているというのだ。

「5G」の携帯電話料金を大手3社の半額にする楽天の三木谷浩史会長兼社長(2018年1月撮影)
「5G」の携帯電話料金を大手3社の半額にする楽天の三木谷浩史会長兼社長(2018年1月撮影)

   そんななか、楽天の三木谷浩史会長兼社長が狙いすましたようなタイミングで携帯料金の値下げを発表した。主要メディアによると、楽天は30日からサービスを始める個人向けの次世代通信規格「5G」の携帯電話料金について、データ使い放題で月額2980円(税別)にする。今春始めた4Gプランと同額で、NTTドコモなど携帯大手3社の半額以下という安さだ。

   ただ、楽天の「5G」対応エリアは首都圏などの一部で、大手3社に比べると範囲が限られるが、携帯電話料金引き下げを求める菅義偉政権にとっても、大手3社に対する大きなけん制材料になりそうだ。

(福田和郎)

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