役者からファンまで御用達 日本の古典芸能ならお任せを!(Vol.17 「手塚書房」)

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大きな歴史の流れの中で、芸能を見つめる

   ところが、手塚さん自身は舞台や演芸を観る趣味はないそうだ。あくまで古書店主として、本という歴史的な資料を人の手から人の手へ渡す、お手伝いをしているのだ。

   新型コロナウイルスがエンターテイメント業界に及ぼす影響は大きく、歌舞伎座や寄席なども長い休演期間を強いられた。手塚さんは、こう話す。

「災害や戦争など、芸能はこれまで様々な困難を乗り越えて、今日に至っている。このコロナ騒動も、長い目で見ればきっと大丈夫だと信じています」

   古書が紡ぐ大きな歴史の流れの中で芸能を見つめる、手塚さんならではの大らかでどっしりとした視点に思えた。

   「お客さんの要望に応えられるよう尽くすのが、神保町の書店の仕事ですからね」と、さらりと話す手塚さんの姿に、「本のプロ」の頼もしさが感じられた。

店内には歌舞伎や寄席、舞台や演劇の本でびっしり!
店内には歌舞伎や寄席、舞台や演劇の本でびっしり!
なかざわ とも
なかざわ とも
イラストレーター
2016年3月学習院大学文学部卒。セツモードセミナーを経て桑沢デザイン研究所に入学、18年3月卒業。趣味は、宝塚歌劇団、落語、深夜ラジオ、旅行。学生時代より神保町に惹かれ、現在フリーペーパー「おさんぽ神保町」の表紙や本文のイラストを手掛けている。1994年、東京都生まれ。
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