きょうは50歳になったばかりのMさんと、53歳のEさんがいらっしゃっています。なんだかすでに盛り上がっているようなので、私も混ぜてもらいましょうっと。
テーマは50歳を過ぎてからの「自分の幸せ」のようです。
「50歳になった途端に、自分の人生って幸せなのかなって疑問が湧いてきました。今が不幸だとか、そんな話ではないですよ。人生100年時代の約半分。あと半分......。どんな気持ちで生きていくのかなど、あまり想像がつかなくて、何となく憂鬱というか」
と、話すMさん。
きょうは50代を超えて、さらに生き生きしてきたEさんの実践法を含めて、お話を聞きながら進めていきましょう。
「幸せな状態ってなんだろう」と考えてみる
まずは、Mさんの考える幸せな状態って何でしょうか?
「もっと出世したら給与も上がるし、コロナが落ち着いて、もっとお金があれば、月一回海外旅行に行けるし......。こんなことを考えたりもしますが、現実的にもう無理なんじゃないかなって、あきらめの気持ちもあります。50代ってある程度定年までの流れがみえる歳なので」(Mさん)
そうそう、2020年3月に行われた「世界幸福度ランキング」で、日本は62位、昨年より4位下がっています。一概には言えませんが、幸福を感じる度合いが数値的には年々減ってきているのです。Mさんのように、憂鬱な気持ちを感じる方も多いのかもしれませんね。
一方、Eさんのように50代を超えて幸福度が上がった方もいます。さっそく、Eさんにお話を聞いてみましょう。
「50代を超えてから、突然変わったというわけではなくて、40代で入院したことや、今回のコロナ禍になったことで、当たり前と感じていたことが当たり前じゃなくなった瞬間が、これまでに何度かあったんですね。そしたら、これまで当たり前に目の前にあったものが、何と言いますか、愛おしく思えてきたんですね。
たとえば、こんなことが本当に幸せと感じるようになったんです。
・夏の暑い日にアイスクリームを食べることが幸せ
・冷凍庫でキンキンに冷やしたグラスで飲むビールがおいしい
・年に数回、奥さんと行っていた旅行が楽しい。今はコロナで行けないので、近所でおいしいもの巡りをしています。 幸せのハードルが下がったというのでしょうか。ふだんの些細なことに対して幸せだなと思うようになったんですよね。このような気持ちの変化を、今回のコロナ禍で感じた方も多いのかもしれませんね」