「低」ロックダウンって、どういうこと?
厳しいロックダウンを経験した後、国内旅行や外食など「自由な夏」を謳歌した欧州は今、新たな感染者増に直面しています。ここにきて、英仏両国で再び「ロックダウン」を導入することが現実味を帯びてきました。
■「go into」
London could go into coronavirus lockdown
(ロンドンは新型コロナウイルスでロックダウンを導入しそうだ)
最近、ニュースで話題になっているワードは「lockdown lite」です。「lite」は「(カロリー、糖分、脂肪)が低い」という意味で、「低カロリー」「低アルコール」などと使われます。「lockdown lite」(ロックダウン・ライト)は、従来の「lockdown」よりも「低カロリー」、つまり「軽い」「緩い」といったニュアンスでしょう。
実際、第2波の襲来が迫っている英仏両国では、第1波の時のような全面的な外出制限ではなく、「部分的な」制限をスタートさせました。一部の地域やナイトクラブ、個人的なパーティーに対象を限定した「ロックダウン」です。第1波の時と比べて死亡率が低いなどの傾向も考慮して、可能な限り経済活動を止めないことを目指しているようです。
ところで、最近の欧州各国での感染者拡大の原因は、「バカンスや夏の気の緩み」と指摘されています。
仏政府は「フランスを再発見しよう」と、「仏版Go Toトラベルキャンペーン」で国内旅行を奨励した結果、感染者が急増したとされています。また、英国では飲食代が割引になる「英国版GoToイートキャンペーン」が一因だとされています。
ひと足遅れて「Go Toキャンペーン」を実施する日本。果たして、その後には「Lockdown lite」が待ち構えているのでしょうか?
自分で自分の身を守るしかない......。そんな気持ちが強まる、今日このごろです。(井津川倫子)