就活の目的は「オンリーワン」の会社に出会うこと
そんな気持ちではじめた就活だったからこそ、わたしはまったく気負わない「就活生」になっていた。
会社に「選ばれる」ために、優秀でいい子な就活生になろうと背伸びするようなことは絶対にしない、と心に決めていた。ヘンに取り繕わず、わたしがわたしのままで生きる場所を探すのが就活である、というスタンスは就活を終えた今でも変わらない。
だからこそ、わたしは生意気で可愛げのない就活生であることに徹した。別に意識的にそういう就活生になるつもりはなかったのだけれど、会社側から見たら結果的にそう見えていたのではないかなと思う。でも、何を隠そう、それこそが等身大のわたしである。
自分のやりたいことや譲れないことはきちんと主張するし、態度や服装でも自分の思いを表現する。それでお断りされたとしたって、それはただ単に自分に合っていない会社だったというだけなので、あまりへこたれなかった。やりきるだけやりきっているので、クヨクヨする時間も短くなるのだ。精神衛生的にも吉。
たとえ、一生懸命に自分を取り繕って会社に選ばれたって、結局つらくなるのは自分である。だったら、初めから自分をさらけ出して、それを受け止めてくれる会社を選ぶのがハッピーなんじゃないかな、とわたしは思うのである。
就活の目的は、たくさんの内定を手にしたり、有名な大企業から選ばれたりすることではなくて、自分にぴったりなオンリーワンの会社に出会うことにあると思う。もちろん、考え方は人それぞれだし、わたしの「シュウカツ観」に共感してくれる人も、そうではない人もいると思う。
けれど、雨が降ろうがコロナが来ようが変わらなかった、わたしの「シュウカツ観」のように、しっかりと自分の大切にしたいものを貫き続けることは、納得感のある就活にするための正攻法なのではないかと思う。(叶多凛)