企業がコロナ禍を生き残るための必要条件 コーポレート・トランスフォーメーションとはなんだ?

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   新型コロナウイルスの感染拡大がもたらした「コロナショック」。日本航空(JAL)やカネボウ、ダイエーなど、数々の企業再生に携わり「企業再建の達人」と呼ばれる冨山和彦さんは、このコロナショックが日本の経済社会モデルにとって、この30年間に訪れた危機のなかで最大級という。

   そして、経営のプロである冨山さんが、企業に向けて、危機を乗り越えるための処方箋として提示したのが「コーポレート・トランスフォーメーション(CX)」だ。

「コーポレート・トランスフォーメーション 日本の会社をつくり変える」(冨山和彦著)文藝春秋
  • 企業がコロナショックを克服するにはCXが欠かせない
    企業がコロナショックを克服するにはCXが欠かせない
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カイシャモデルはますます有効性を失う

   「カイシャモデル」といわれる日本的な経営モデルは、1960年頃からの高度成長とともに形成、確立され、それを軸とした経済社会モデルがいまでも大きな位置を占めている。

   バブルが崩壊した1990年頃からこのモデルは有効性を失いつつあったが、21世紀に入りコロナショックに直面し、経済危機に脆弱なモデルであることを証明しつつある、というのが本書の著者、冨山和彦さんの見方だ。

   ただでさえも「グローバル化とデジタル・トランスフォーメーション(DX)が起こす破壊的イノベーション、産業アーキテクチャ(基本構造)の劇的な転換に適応できない」というのが日本産業界の現状。最大級の危機であるコロナショックを受け、DXはさらに加速することが予想され、グローバル化はサイバー空間で加速しながら、リアル空間ではローカル化が進むとみられる。「グローカル化」といえるような新モデルが現れ、「カイシャモデル」のような古いモデルはますます有効性を失うと指摘する。

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