今年(2020年)の夏も暑かったですが、いよいよクールビズも9月末で終了します。今年は秋冬のビジネススタイルも、例年と違ってきそうです。仕事のリモートワーク化が進み、働き方の変わった方も多いと思います。
ファッションにもニューノーマル時代がやってきました。スーツとネクタイでビシッとキメる! ようなことではないシーンが増えているのではないでしょうか。そこで、今回は秋冬の男性のビジネスカジュアルについてお伝えしていきます。
ビジネス服のカジュアル化はどんどん進む
数年前から、金融業界でも服装規定を撤廃する動きが出てきました。今年はそれが、より一層進むと思われます。リモートワークで、社内の打合せしかない場合、ネクタイをしめる必要がどれほどあるのでしょうか。
ということは、今後、ビジネス服のカジュアル化はどんどん進んでいきそうです。ただ、カジュアルとはいえ、TPOと相手に合わせた服装が求められます。ネクタイを、ただ外せばいいというのでは、「わかってない人」になってしまう可能性があります。
これまでスーツしか着てこなかった男性の中には、「平日はスーツがあるからいいけど、休日のカジュアル服は、Tシャツと短パン、スウェットとデニムしかない」という方も多いようです。
「夫の休日服に困っている」という妻側の声も多く聞かれます。休日に着ている服の延長にならないような、ビジネスカジュアルを今から学んでおきましょう。結果、休日の服にもメリハリがついて、奥様にも喜ばれますよ!
今年は、Tシャツにジャケット、ニットにジャケットなどのジャケパンスタイルが多く出てきています。従来のスーツにTシャツやニットを合わせればいいのか? というと、答えはノーです。
カジュアルな装いには、カジュアルなスーツを新たに揃えるのがオススメです。ジャケットの下に着るのが、Tシャツやニットなら、カーディガンのようにラフに羽織れるジャケットが必要です。色はこれまで通り、ネイビやグレー系でいいのですが、素材を軽いものやスポーティなものに変えるとインナーとマッチします。
「相手目線」で装いを選ぶ意識が必要
ジャケットのインナーには、タートルネックのニットやモックネックのニット、Tシャツという、新しいインナーが登場してきました。ビジネス用なので、素材はきめ細やかなハイゲージで、上品な光沢があるものがオススメ。色は、白やグレーなどベーシックカラーがオススメです。
また、ジャケットを着用しなくても良くなってきているので、シャツには気を遣う必要があります。どうしたらいいでしょうか?
これまでのドレスシャツから、長袖の台襟つきポロシャツの流れがきています。着る人自身が快適ですし、相手にもきちんとした印象を与えてくれます。
ビジネスカジュアルの場合、使用する色はこれまで通りだけど、素材でラフな印象を出すのがポイントです。こうしたビジネスカジュアル用のスーツやニット、ポロシャツを持つことは、休日のキレイ目ファッションもしやすくなります。休日は、靴にボルドーなどの色物を合わせる、シャツを柄物にするなどの工夫をすると、オンオフのメリハリがつきますよ。
今年は、カジュアルなものがビジネススタイルに浸透してきそうですが、ラクであればいいというよりは、相手目線で装いを選ぶという意識は必要です。もちろん、ここぞというときは、スーツにネクタイの出番です。選ぶ服のバリエーションを豊富にし、印象操作ができることが、これからの時代のビジネスファッションになっていきます。(入澤有希子)