今週(2020年9月7日週)はアルトコインが上昇。イーサリアム(ETH)は4万1000円台まで、またリップル(XRP)は27円台まで高騰した。半面、ビットコイン(BTC)は蚊帳の外。大きな変動はなく、110万円台で推移した。
こうした展開から、前週に取引したリップルをすべて売却した慶応義塾大学の馬医金満が、ガッチリ! 1万5000円台が見えてきた。自身も、「かなり調子がいい感じ」という。
一方、明治大学のITは慎重だ。ビットコイン相場とにらめっこ。「ボラティリティはかなり小さくなっている」とみている。旅行から帰った専修大学のゆうも、ビットコインの「買い」のタイミングを探る。前週に「痛い目」に遭った、ビットコインを保有する職業能力開発総合大学校のさっちんは、「max140万円近くまで行く」とさらなる上昇を期待して、様子見を決め込む。
明治大学のITと専修大学の悠ゆう、職業大のさっちんの、ビットコイン相場の読み合いに注目だ。
ビットコインはレンジ相場に突入か!?(明治大学)
7月末から9月1日まで続いていたレンジ相場が、9月2日に終わりを告げて以降、ビットコインは低い水準のレンジ相場が続いています。そのレンジ相場と比べて、現在は同じレンジ相場でありながら、ボラティリティはかなり小さくなっています。
日足でチャートをみると、現在の価格は平行チャネル(2本のトレンドラインを平行に引いて値動きの幅を予測。エントリーや利益確定、損切りの目安にする)のちょうどネックラインのところに位置しています。もしこの平行チャネルにそった値動きが今後なされるのであれば、価格がこれ以上落ちることはないでしょう。
しかし、だからといって上抜けるとも限りません。おそらく現在最も意識されている価格は1万500ドルのラインかと思われます。この1万500ドルのラインは長期的な目線で見ても強く意識されており、図の左に見える丸が2019年10月26日、真ん中の丸が今年2月12日、右の丸が今年6月2日を指しており、いずれも1万500ドルまで到達したところで下に反発しています。
このラインを一たん下回ってしまうと、再び超えることが少し難しくなってくるので、ロング勢は苦しいところでしょう。
とはいえ、ロング(買いポジション)勢にも良いニュースはあります。短期の移動平均線と4時間足のチャートを見てみると、ローソク足が短期移動平均線を上抜けています。前週の記事で「短期の移動平均線にタッチした時、一気に下に抜ける可能性がある」といった旨の話をしましたが、この予想は裏切られ、短期移動平均線を上抜けました。
これは、上昇の勢いが短期移動平均線よりも強かったことを表しています。さらに、前述した、1万500ドルの壁を超えることができた場合、次に強く意識されるラインは、直近の相場で発生したトリプルトップのネックラインである1万1200ドルとされています。すなわち、1万500ドルの壁を超えると、一気に700ドル分の上昇が見込める可能性があるということです。
したがって、直近1週間のビットコインチャートを見ていると、ボラティリティも低く、このままレンジ相場になるようにも見えますが、多くの投資家の考察も踏まえると、上昇に転じる可能性が現在は優勢であるといえそうです。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
米国株の急落と寿司スワップ(SUSHI)の急落による分散型金融のブームが冷え込みとともに、イーサリアムを始めとした主要アルトコインも停滞しています。ただ、ビットコインは急騰前の1BTC=105万円で反発し、調整を行うかたちとなっています。また、売買代金も3兆円を越える日が多くなっており、市況は活況。110万円以下のレベルでは、買い需要が高いようです。120万円前後での買いポジションが多く残っていることから、そのレベルでは一度止まりそうですが、目先は底値固めをしながらチャネル内でゆっくりと上昇しそうに思えます。
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
9月13日現在 1万1903円