仕事で会議に参加したとき、「自分はどのような役割を担ったらいいのか」を考え、その役割を演じることは、じつはすごく重要です。
その場の雰囲気を乱さずに、気の利いた言葉を発するべきか、または自分の意見を積極的に言うべきか、はたまた、まとめていく方向に話し合いを導くべきか......。自分がどのような立ち位置で話をすべきかを、その場の空気を読みながら考える必要があります。
とはいえ、考え過ぎるのもよくありません。
「何かを言わなければいけない」という強迫観念
みなさんも一度は経験されたことがあるかと思いますが、会議で「何かを言おう、言わなくちゃ」と意識するあまり、ひと言も発せずに終わってしまうこともあります。
大縄跳びの輪に自分も入ろうと機をうかがい続けて、結局最後まで入れないような状況です。このように、「何かを言わなければいけない」という強迫観念を持って会議に参加している人がいますが、「何かを言わなければ」という立場だと、逆に発言すること自体がすごく難しくなってしまうものです。
たとえば、若手社員が会議で議事録を任されていたとしましょう。その仕事自体が面倒で「嫌だな」と思うかもしれませんが、議事録の仕事を誰かに任せて、「ところで君の意見はどうなんだ?」と発言を期待される雰囲気で参加することになると、議事録時代が懐かしいと思うかもしれません。
会議で発言することを周囲が期待していると感じる状況は、意外にプレッシャーになるものです。
そんな時、それでも発言したほうがいいならば、どうしたらいいいか――。人の意見に対して肯定的な発言をする人がいます。
「今、Sさんの話を聞いて、私もすごくいい案だと思いました」
「Sさんの意見に賛成です」
ということを、手を挙げて言う人のことです。
それなりの意味はありますが、もうひと捻りほしいところではないでしょうか。