安倍首相にみる「リーダーと健康」 トップの「病気」は会社の活力や求心力を失わせる(大関暁夫)

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「辞めさせない」のリスク

「辞めさせなかった周りにも責任がある」
周囲がリーダーの健康問題に気が付いた時には、フォロー体制の構築を急いでリーダーがいつでも長期休養あるいは辞任できる準備を進める必要があります。今リーダーに辞められると困るとか、代わる者がいないから、本人にも辞める意思がないからといった安易理由から、健康を害しているリーダーをそのままの職において見過ごすことは、病悪化による最悪のケースを突然迎えることにもなりかねず、そうなった場合どうにも対処方法がなく組織が崩壊していうという大きなリスクを抱え込むことでもあるのです。

   「リーダーと健康」という問題は、健康であるということを前提に、日々を送り続けている限りにおいては、ほとんど意識する機会がないかもしれません。しかしながら、ひとたびリーダーが健康を害した場合には、その心配はや不安は組織全体を覆うことにもなり、組織の雰囲気や活力や求心力と言ったものが急激に失われることにもなりかねません。

   ふだんあまり意識しない問題であればこそ、国のリーダーである首相が健康を理由に辞任したこの機会に、まずは自身の健康状態を意識して再確認してみてください。

   そして同時に、今いかに健康体であっても、今後自身が万が一健康を害した場合に、どのような対処をするべきなのか、よくよく考えて、心構えと準備を怠らないようにしてほしいと思います。

   加藤氏が言うように、病気だからという理由で目をつぶることがあったり、議論をストップさせたりすることがあってはいけないからです。(大関暁夫)

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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