金策と心労のため髪が真っ白になった高級料理店主
「都内で有名な高級料理店の経営者が知り合いにいますが、まるで坂道を転がり落ちるような売上減が続き、6~8月の売り上げは前年同期比8%にしかならないそうです。従業員の雇用を確保するため金策に走り回っていますが、心労のためか髪の毛が真っ白になっていました」
「飲食店勤務者です。もともと飲食店は独立希望が多く、他業種と比べ比較的独立が簡単です。その分廃業も多い業種ですが、今年のコロナは個人飲食店にとっては大打撃で、知人でも3人廃業しました。以前は店を潰した後に出戻りも受け入れていましたが、今回に限っては再雇用をすべて断っている状況です。まあ、独立するってことは半分博打のようなものだと思ってしまいます」
飲食店の苦境を思い、こんな心情を吐露する人がいる。
「飲食業は3Kとよく言われます。皆さんお昼代っていくらまでなら出せますか?大きなチェーン店の価格って安いですよね。それがあなたの基準になっていませんか?その基準ができると小さい店は価格競争で負けます。キャッシュレス化を推し進めていますが、その手数料でさえ持っていかれたくないくらいギリギリの商品価格を提示しているお店が多いのです。
日本の飲食店のほとんどが店主の労力の犠牲の上に成り立っています。都合よく安いお店を使って、潰れたら『美味しかったのになー』『残念だなー』とか言う!お客の側もお店に営業を続けてもらいたいのなら、何らかの支援をしないといけないと思います」
この声には、「よく言ってくれた」という飲食店主の声が多かった。
「気持ちを代弁していただいた気持ちです。涙が出そうになりました。今は何とか貯金を切り崩しながら頑張っていますが、そろそろ決断しなければいけない時期になってきました。ウチにも大切に思ってくださる方がいらっしゃるので、簡単に『やーめた』とはしたくないのですが、生きていくには苦しい決断です」
「よく言って下さいました。私の所も厳しく、先を思案する時期になっています。応援して頂けるお客様もいらっしゃる中で、暴言を吐かれる方、感染予防のお願いを守って頂けない方も増えてきているように感じ、心が折れそうです」
最後にこんな声を紹介したい。
「飲食店経営者です。飲食店全般の状況だから、つらいですね。細々と続けてきた老舗などは、そのお店の味が失われてしまうのが本当に悲しい。高齢で廃業を決めたところは、他店で味の継承をすることも難しいでしょう。そこでお願いです。どうか残って欲しい、残したいお店を使って下さい。おなじみの店、お気に入りのお店、思い出のお店。お店を守れるのは国や政府ではなく、お客様です。外食の回数が減るのは致し方ありません。少ない回数だからこそ意識して、残って欲しいお店を使って下さい。なくなってほしくないあの味を、思い出の詰まったあのお店を、どうか皆さんのお力で守ってあげて下さい。どうかお願いします」
(福田和郎)