東京外国為替市場 米FOMC、追加緩和を検討か?
ドル・円予想レンジ:1ドル=1ドル=105円00銭~107円50銭
2020年9月11日(金)終値 1ドル=106円14銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、レンジ内でもみ合いか。
前週のドル円相場は、ドルが伸び悩んだ。ドルは一時1ドル=105円後半まで下落したが、その後は1ドル=106円前半に上昇し、もみ合った。米中の貿易問題での対立激化や米国の長期金利の先高観の後退で、ドルの上値が重い展開が続いた。
今週のドル円相場は、レンジ内でのもみ合いが予想される。14日の自民党総裁選は菅義偉官房長官が優位でリスク回避のドル売り材料にはならないものの、早期の衆院解散と総選挙の可能性が高まれば、リスク回避のドル売り・円買いにつながる可能性がある。
さらに、15~16日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で追加緩和の検討が行われる可能性が高まっていることで、米国の長期金利に対する先高観が一段と後退する可能性は高く、ドル売り圧力が強まりそうだ。このため、ドル円相場はどちらかと言えば円高に振れる可能性が高まっている。
経済指標は、国内では16日に日本銀行の金融政策決定会合(17日まで)、8月の貿易統計、17日に日銀の黒田東彦総裁会見、18日に8月の全国消費者物価指数、8月の訪日外客数などが予定されている。
海外では、15日にFOMC(米連邦公開市場委員会、16日まで)、米国の8月の鉱工業生産と設備稼働率、中国の8月の工業生産と小売売上高、16日にパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長会見、米国の8月小売売上高、17日に米国の8月住宅着工件数、18日に米国の4~6月期経常収支などが予定されている。
(鷲尾香一)