情報通信機器メーカーの沖電気工業(東京都港区)は、新型コロナウイルスの感染拡大防止の一環で進めている非接触化の取り組みとして、画面に触れることなくタッチパネルの操作を可能にする「ハイジニック タッチパネル」を開発した。2020年9月9日の発表。
コロナ禍の影響で、衛生面への意識が高まっており、タッチパネルの分野で大手である同社によると、セルフサービス端末による非対面取引の利用が拡大するなか、不特定多数の利用者が触れる端末では設置者や利用者から、より一層の感染予防策が求められている。
触れずに「感知」沖電気のセンシング技術を活用
新たに開発した「ハイジニック タッチパネル」は、沖電気のセンシング(感知)技術を活用。従来、画面に指を触れていたタッチパネルの操作を非接触で可能にした。端末の操作画面に実装した特殊なタッチセンサーにより、利用者は画面の数センチ上に指をかざすことで操作できる。
操作画面には抗菌フィルムを貼り付けることができるので、利用者が誤って画面に触ってしまっても安心という。
日本航空(JAL)では9月15日まで、羽田空港で「ハイジニック タッチパネル」を搭載した自動チェックイン機の試行を実施中。沖電気では今後、ATMへの搭載を各金融機関に提案するほか、流通・小売業や飲食業、医療業などのセルフサービス端末を導入しているさまざまな業界での活用を促していく。
なお、ハイジニック(hygienic)は「衛生的」の意味で、「ハイジニック タッチパネル」は沖電気の商標。