若手社員ほど在宅で伸び伸び仕事! そうではなかったリモートワークの真実(西野一輝)

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会わなくてもコミュニケーション量は減らさない

   Dさん曰く、

「いきなり、誰にもみられていないように思える環境の変化です」

とのこと。

   確かにDさんの上司や先輩社員はWEB会議の活用が苦手のようで、会社からの指示で行うリモートによる面談も短時間で済ませてしまう状態。「コロナが終息したら飲もう」と言ってくれますが、それは何時になるのか? 環境変化に対応したマネジメントができていないのでコミュニケーションの量が低下。モチベーションが下がる状況を生み出していると思われます。

   20代は社会人経験が少ないので、仕事に関する不安を日々抱く可能性が高い時期です。各所調査を眺めても、将来に対する不安、仕事に対する不安、キャリアに対する不安など漠然とした不安を抱くのが20代ではないないでしょうか。

   筆者も20代にコロナに遭遇。在宅勤務になり、会社とのコミュニケーションが少なくなれば不安を抱いて、モチベーションは下がったように思います。対面が難しければ、メールや動画で仕事ぶりを共有。問題点のアドバイスや悩みを聞く機会をつくるべき。働く環境が変わってもコミュニケーションの量を落とさないようにケアすべきでしょう。

   ちなみに、上司も若くて、在宅勤務も部下との対話をこまめにリモートで行っている会社の若手社員に話を聞いたときには、モチベーションが低下したとの話を聞く機会は、ほぼありませんでした。

   会社と距離を埋めるための努力を行えば、在宅でもモチベーションが下がることは避けられるということなのでしょう。(西野一輝)

西野一輝(にしの・かずき)
西野一輝(にしの・かずき)
経営・組織戦略コンサルタント
大学卒業後、大手出版社に入社。ビジネス関連の編集・企画に関わる。現在は独立して事務所を設立。経営者、専門家など2000人以上に取材を行ってきた経験を生かして、人材育成や組織開発の支援を行っている。
著書に、「モチベーション下げマンとの戦い方」(朝日新書)がある。
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