ベゾスCEOのひと言で開眼
「シンデレラ」をイノベーションの一つと確信したのは、アマゾン創業者でもあるジェフ・ベゾスCEO(最高経営責任者)のお墨付きを得たからでもある。
2012年に来日したベゾスCEOと接する機会を得た著者は、「どうすればイノベーションを起こせるのか」と質問。するとベソスCEOは、「シンデレラ」を指摘して「君をすでにイノベーションを起こしたじゃないか」と回答。「本当に素晴らしいイノベーションだ。2つの問題を両方解決している。『シンデレラ』という仕組みがなかったら、お客様だって困るし、メディアにもこんなに取り上げられなかった。一気に認知度が広まったじゃないか」
ベゾスCEOの「一石二鳥」指摘に「なるほど」と著者は合点。「それなら私にもイノベーションを起こすことはできる。そして誰にもできるはずだ」。ベゾスCEOのひと言は、著者にとっては、イノベーションに対する認識が根本的に変わったきっかけだったという。
本書には、「シンデレラ」を最初の例として、著者が経験した数々のイノベーションを紹介。「テクニックやビジネスのアイデアというよりも、考え方や本質に触れられるように内容を心がけて書いた」という。
「アマゾンで私が学んだ新しいビジネスの作り方」
太田理加著
宝島社
税別1800円