ビットコインをはじめ、仮想通貨市場が大きく下落した今週(2020年8月31日週)。この下落を「チャンス」に変えたのが慶応義塾大学の馬医金満。リップルを6000円分、購入した。変動幅が大きいリップルは「当たった時のうまみが大きいですね」とのコメントは、どことなく余裕を感じさせる。
一方、悔やむのが職業能力開発総合大学校のさっちん。前週のプラスが吹っ飛んだ。とはいえ、転んでもただでは起きない。「下落はチャンス」と、ビットコインを全力で購入した。明治大学のITは、相場をにらみながら様子見。専修大学のゆうは旅行中のため、取引を見送った。
ビットコイン、潮目が変わった?(明治大学)
2020年9月2日、仮想通貨市場全体が大きく下落し、特にビットコインの下落幅はマイナス5%を超えました。7月末から9月1日まで続いていたレンジ相場が、ついに終わったことになります。
今回の下落前までは、仮想通貨に関する記事などを読んでいる限り、楽観的な予想が多かったのですが、経済の不透明性やドルの代替投資先として注目されてきたビットコインがドルに買い戻されたことが、相場の重しとなったようです。また、日米の株式市場の推移がコロナショック前水準まで戻ったことも下落の要因だったそうです。
すなわち、コロナショックによって落ち込んだドルを所有することに危機感を覚えた人々が、今まではビットコインを買っていましたが、経済が少しずつ新型コロナウイルスの感染拡大前の状態に戻ろうとしているがために、ビットコインをドルの代わりに所有する必要性が小さくなっていった。これが、今回の下落の要因ではないかと言われているようです。
イーサリアムも、9月2日の早朝まで今年度の最高値を更新するなど、大きく上昇していましたが、その反動もあってか、8月27日からの上昇前と同じ水準まで値が下がりました。ビットコインもイーサリアムも、今回の下落に伴い何度も反発の動きを見せましたが、ショート勢の勢いが凄まじく、どんどんと値下がりしていきました。
今回の下落を週足=上図参照=で見てみると、いかに大きな下落だったかが、わかります。コロナショック以降最大の陰線が出ています。しかし当然かもしれませんが、こうして長期的な目線で見ると、まだ下落トレンドとは一概には言えません。なにせ、コロナショックによって3500ドル近くまで値下がりした後、レンジ相場の期間もありつつ、今までずっと上昇トレンドだったため、ここで一つ、コロナショック以降の上昇トレンドに調整がかかったと見ても良いかもしれません。
しかし、今回の調整から再び上昇したとしても、その上昇が短期の移動平均線に触れた瞬間、再び下落してしまった場合、一気に下落トレンドに転じてしまう可能性があります。まだまだ油断は許されない状況が続いているようです。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
今回の下落トレンドは、厳しい相場でした。9月1日に125万円を突破したビットコインは、伸びきらずに半日後に「往って来い」の状況に。すると、そのまま119万円まで急落しました。直近の節目を突破した後に、元の価格に戻った後の急落は、最近の相場でよく発生しています。そのため、この急落の大半は利益確定の売りではないでしょうか。
この場合の売買戦略は、「往って来い」となった場合に、上げ幅の倍返し程度の下げ幅を狙って売りとなります。
こうした動きは7月27日以降に4回も発生しています。今後も、頻繁に発生しまた大きな収益機会となる可能性が高いことから、覚えておいて損はないのではないでしょうか。
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
9月5日時点 1万1093円