東京外国為替市場 米国の金利先高観が後退
ドル・円予想レンジ:1ドル=1ドル=105円00銭~107円50銭
2020年9月4日(金)終値 1ドル=106円23銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、底固いなか、もみ合いとなりそうだ。
前週のドル円相場は、ドルが強含みの展開となり、1ドル=106円台半ばまで値を戻した。安倍晋三首相の辞意表明でリスク回避のドル売り・円買いが進んだものの、自民党総裁選を巡る政局不安が薄れたことでリスク回避の円買いが後退した。
今週のドル円相場は、菅義偉官房長官の自民党総裁選に出馬表明により政局不安が大きく後退したうえ、日本銀行の金融緩和政策の継続が見込まれているため、ドルは底固い展開が予想される。
ただ、FRB(米連邦準備制度理事会)の追加緩和の可能性は高く、15~16日のFOMC(米連邦公開市場委員会)が注目されており、FRBのパウエル議長が長期にわたる低金利政策が必要との考えを示していることから、米国の金利先高観が後退しており、ドルの上値も重くなっている。
経済指標は、国内では7日に7月の景気動向指数速報、8日に7月の家計調査と毎月勤労統計、4~6月期GDP(国内総生産)確報値、7月の国際収支、9日に8月の工作機械受注、10日に7月の機械受注、11日にメジャーSQ算出日、7~9月期の法人企業景気予測調査などが予定されている。
海外では、7日に8月の中国貿易収支、9日に8月の中国消費者物価生、10日にECB(欧州中央銀行)定例理事会とラガルド総裁会見、11日に8月の米国消費者物価などが予定されている。
(鷲尾香一)