業績は2021年3月期第1四半期が底だと判断
次に、ポートの事業拡大について、考察する。
ポートはキャリア、カードローン領域のサービスの他に、「ポートメディカル」という診療プラットフォームの本格展開を目指している。これは「IT×医療」によって、医師の診断、処方、医薬品の配送までを実現するプラットフォームで、現在は大学病院や医療機器メーカーとの共同研究を行っている段階にある。オンライン診断への注目と将来の需要の増加を考えると、大きな収益源になることが期待できる。
加えてポートは、就活サイト「就活会議」と、外壁塗装の専門サイト「外壁塗装の窓口」をM&Aによって取得した。「就活会議」と「キャリアパーク!」等で顧客の共有をすることにのより、会員一人当たり売上の増加が望めるほか、「外壁塗装の窓口」取得により、リフォーム領域における売上が決算にプラスされることになる。
このように、ポートには大きな成長可能性があるが、それが株価上昇に表れうるタイミングが今後少なくとも二度あると考える。
一つ目は、9月18日(金)の2021年3月期業績予想と、成長戦略及び中期経営計画の発表後だ。先に述べたKPIなどから、2021年3月期の業績は前年を上回ると予測できる。これまで培ってきたデータマーケティングを駆使した成長戦略の発表にも期待できる。このような発表は、2021年3月期第1四半期の決算発表によって大きく下落した株価に、プラスの影響を与える可能性がある。
二つ目は、2021年3月期第2四半期の決算発表である。M&Aの効果が表れることで、営業利益の黒字化にとどまらず、売上高と営業利益が前年水準を上回るとポートは想定している。これが実現すれば、株価が上昇する可能性は十分にあるだろう。
最後に、ポートの株価をみると、3月19日に403円の年初来安値を付けてから上昇し、6月25日には1384円の年初来高値を付けている。しかし、8月12日の決算発表によって下落。現在は800円台前半である。業績は2021年3月期第1四半期が底だと考えられるため、株価も業績の回復と拡大に伴って上昇すると予測できる。
したがって、8月21日、終値と同じ841円で200株を購入した。
ポート(7047)
年初来高値(2020年6月25日) 1384円
年初来安値(2020年3月19日) 403円
株式取得時の株価(2020年8月21日) 841円
取得株数 200株
【株式取引ルール】
月200万円を上限に最低1銘柄(企業)を選ぶ、バーチャル投資です。
投資対象は、新興市場を含む上場企業の現物取引です。
1年間のトータルで損益を競います。
「シューカツに使える企業分析バトル カブ大学対抗戦 Season2」を通じて、財務分析と意思決定の精度を少しでも向上させることができるように、頑張ります。