【企業分析バトル 第4戦】就活とカードローン関連のメディアの「ポート」 M&Aやオンライン診療で事業拡大も(一橋大学)

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当期純利益は3400万円の赤字だけど......

   次に直近の決算を見てみたい。

   ポートは2020年8月12日、2021年3月期第1四半期の決算を発表した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けたことにより、売上高は前年同期比14%減の7億6000万円、前年同期は1億5100万円だった営業利益は2000万円の損失、1億300万円の黒字だった当期純利益は3400万円の赤字となった。

   しかし、それでも今後の業績の回復、拡大が期待できる理由が二つある。一つは、コロナ禍でもKPI(重要経営指標)が順調に推移していること。もう一つは、M&Aや新プラットフォームの本格展開に向けた研究を行うなど、事業拡大を積極的に行っているということだ。

   まずは、KPIを見てみよう。

   そもそもキャリア領域のメディアは、就活・転職などを希望する会員と顧客である企業とのマッチングにより売り上げが発生するビジネスモデルとなっている。したがって、会員数と顧客数が重要になる。

   第1四半期の実績を見てみると、会員数は前年同期比93%増、顧客数も同143%増と成長している。ここから、採用市場における就職活動や採用活動が再び活性化すれば、売り上げは回復し、前年以上に増加する可能性があることがわかる。

   またカードローン領域の売上高の昨年比率は、62%だった5月を底として、7月には83%にまで回復している。今後も堅調に推移していくだろう。

出典:2021年3月期第1四半期 決算説明資料
出典:2021年3月期第1四半期 決算説明資料
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