日本製品の不買運動を煽ってきた文在寅(ムン・ジェイン)大統領の側近の一部が、じつは「日本車愛」にあふれる人たちだったことがわかり、韓国で猛批判がを起こっている。
なかには、総選挙で「韓国内に巣食う親日派を暴き出すのが私の最高の使命だ」と吠えまくって圧勝した元大統領主席秘書官が、トヨタ自動車の高級車レクサスを3台も持っていたという。
こんなことが許されるのか。韓国紙で読み解くと――。
高官たちの愛車はアルティマ、プリウス、レクサスとホンダ...
韓国では毎年、政府公職者倫理委員会によって政府の閣僚や国会議員、中央官庁高官、裁判官、国立の大学や研究機関の教授や幹部たちなど「高位公職者」の財産が公開される。その数、2000人余。本人だけでなく家族も含まれる。保有する預貯金や不動産、証券、そしてクルマの車種まで細かく公開されるのだ。
もちろん不正防止が目的だが、日韓対立によって思わぬ火の粉が文在寅大統領の側近たちに降りかかった。「反日」を叫び、日本製品の不買運動を煽ってきた青瓦台(大統領府)の秘書官たちが、意外に「日本車愛」にあふれる人物であることが明るみに出てしまったのだ。
その笑止千万の実態を、朝鮮日報(2020年8月29日付)が「青瓦台参謀たちの『日本車愛』 キム・ジェジュン春秋館長(編集部注:春秋館とは記者クラブの統括などを行う部署)『日産アルティマ』、パク・スギョン補佐官『トヨタプリウス』、イ・ジス秘書官『レクサスとホンダ』所有」という非常に長い見出しで報じている。よほど腹に据えかねたのだろう。
「政府公職者倫理委員会が8月28日に公開した高位公職者財産公開資料によると、今年(2019年)5月に新たに任命されたり、昇進したりした青瓦台参謀の一部が日本車を所有していることがわかった」
として、次のように細かく報道している。
次官級のパク・スギョン科学技術補佐官はトヨタプリウス(約270万円)など配偶者名義のクルマ2台を申告した。イ・ジス海外メディア秘書官は本人名義のレクサスRX330(排気量3300㏄、約540万円)、配偶者名義のホンダアコード(2300㏄、約400万円)など日本車だけ2台を所有。キム・ジェジュン春秋館長も日産アルティマの所有を申告した。