【コロナに勝つ! ニッポンの会社】 トヨタとソフトバンクの「モネ」がコロナ対応車両を開発

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   新たなモビリティ(移動)サービスの創出を目指してトヨタ自動車とソフトバンクが共同で設立したモネ・テクノロジーズ(東京都千代田区)は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて開発した商用バンの車内を常時換気できる架装キットと「マルチタスク車両」を発表。2020年8月27日から、企業と自治体を対象に受注を開始した。

   ウィズコロナの中での移動手段として、地域のオンデマンドバスや通院・通勤のためのシャトルバス、旅館の送迎車などへの架装を想定している。

  • 「パーソナルベンチレーションキット」を架装した車両の、乗車口のイメージ(左)と車内のイメージ
    「パーソナルベンチレーションキット」を架装した車両の、乗車口のイメージ(左)と車内のイメージ
  • 「パーソナルベンチレーションキット」を架装した車両の、乗車口のイメージ(左)と車内のイメージ

コロナに対応、車内のレイアウトを柔軟に変更

   「パーソナルベンチレーションキット」と名付けた架装キットのベース車両は、10人乗り商用バンのトヨタ・ハイエース。自治体や企業などで多く使われているモデルだ。

   このキットでは、座席間に隔壁やカーテンなどを設置してパーソナルな空間をつくり、ドライバーや乗客同士の接触を減らす。そして、MONETが独自に開発した強制換気の仕組みにより、天井から外気を取り入れ、後方へ流して排気することで、常に新鮮な空気に入れ替える。仕組みは、特許出願中。

   また、乗客の体表面温度を測定する非接触式測定器を装備しているほか、利用者の降車後に容易に清掃できるよう、座席にはビニールシートカバーを装着している。

   このコロナ対応の架装キットと合わせて、モネ・テクノロジーズは、車内のレイアウトを柔軟に変更し、1台をさまざまな用途で活用できる「マルチタスク車両」も発表。こちらもトヨタ・ハイエースをベースに、1台のバンを、送迎用のバスとしてのほか、簡単な改造作業で、商談スペースやオフィスとしてや、物販や行政サービスの提供などを可能にした。

◆ シェアサイクル「Charichari」放置自転車問題の取り組みにも

シェアサイクル「Charichari」9月16日からのサービス開始へ
シェアサイクル「Charichari」9月16日からのサービス開始へ

   neuet(ニュート)株式会社(東京都港区)は9月16日から、シェアサイクルサービス「Charichari(チャリチャリ)」の事業を、東京・浅草や上野を中心としたエリアで展開する。8月26日の発表。

   Charichariは、2018年2月に福岡市でサービスを開始し累計250万回以上、月間21万回以上利用されるまでに拡大している。20年4月からは福岡市との共同事業として新たに採択され、現在は約290か所のポートと約1500台の自転車で展開。7月15日からは名古屋市でもサービスを提供している。

   新型コロナウイルスの感染拡大をめぐっては、緊急事態宣言後、「3密」を避けることが求められるようになり、移動手段のひとつとして自転車は利用が増加している。また同社によると、政府が示した新たな性格様式に自転車が含まれるなどして、シェアサイクルサービスに対する社会的要請が高まっている。

   neuetでは、Charichariが、ウィズコロナのなかでの観光に向けた活用のほか、浅草・上野エリアにおける放置自転車問題の解決にもシェアサイクルの活用が有効な手段となると見込んでいる。

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