韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権は、昨年(2019年)3月から「親日清算」「土着倭寇(国内の親日派)撲滅」運動を強力に進めている。
日本からの独立に寄与したとして勲功を受けた約1万5000人の過去を洗い出しているのだ。教科書にも載っている女性教育の指導者が日本から爵位を受け取った、国歌の作曲家が旧日本軍の演奏会で指揮棒をふるったなどとほじくり出しては、勲位はく奪のブラックリストに載せる作業を続けている。
洗い出し作業の中心になっているのが、文政権の与党・共に民主党の国会議員たちだが、彼らがトンデモなく「親日」である実態が暴露された。日本アニメの大ファンだというのだ。いったい、どういうことか。韓国紙で読み解くと――。
「科学忍者隊ガッチャマン」をパクるライブのPRポスター
まずは「科学忍者隊ガッチャマン」のケースから。文政権の与党議員がPRポスターに「ガッチャマン」をパクッたと報じるのは中国・韓国・東アジア関連の ニュースサイト「Record China」(レコードチャイナ)だ。
ちなみに「ガッチャマン」は1972年~1974年のフジテレビ系のアニメ。少年少女5人の科学忍者チームが地球征服をもくろむ秘密結社と戦う物語だ。韓国のテレビでは「ハゲワシ(トクスリ)5兄弟」という名前で放送されて大人気を博した。
レコードチャイナ(2020年年8月19日付)「『親日清算』」を叫ぶ韓国与党のPRポスターが日本のアニメを盗用?ネットで批判続出」が、こう伝える。
「韓国・東亜日報によると、韓国与党・共に民主党のYouTubeライブに出演する議員らを日本のアニメ『科学忍者隊ガッチャマン』に例えたPRポスターがネット上で注目を集めている。同ポスターは、科学忍者隊メンバー5人の写真の下に共に民主党議員5人の顔写真と名前を掲載。中央には『共に民主党革新ライブ ハゲワシ5兄弟』との文字と、『水害被害と新型コロナ拡散により党大会と党の主要課題が行き詰っている状況!これを突破するためハゲワシ5兄弟が党の主要課題をYouTubeライブで進行します』との説明が書かれている」
これを見た韓国のネットユーザーからは、
「親日清算を叫ぶ人たちが日本のキャラクターを盗用?」
「呆れた。まるでコメディー。彼らはお笑い軍団か?」
「こんなことなら日本製品不買運動を呼びかけないでほしい」
「日本人に笑われてしまう」
など批判の声が続出している。
今回のPRポスターについて、東亜日報の取材に対し、共に民主党関係者は「掲載された内容は全て事実だが、誰がどのように作成したかはわからない」と説明しているという。