東京外国為替市場 FRB、追加金融緩和を検討か?
ドル・円予想レンジ:1ドル=104円50銭~107円00銭
2020年8月21日(金)終値 1ドル=105円78銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルの下値固めの展開か。
前週のドル円相場は、ドルが軟調な展開だった。ドルは一時1ドル=105円近くまでドル安円高の動きとなった。米国の雇用環境の改善が市場の期待ほど進んでいないことで、米国の経済回復への期待感が後退したことや、これに伴い米国の長期金利が低下したことで、リスク回避のドル売り・円買いが優勢となった。
今週のドル円相場は、ドルの下値固めの展開となりそうだ。直近、ドルは米国の長期金利との連動を強めている。米国の雇用環境の改善が進まないことや米国の経済回復の遅れにより、市場ではFRBが追加金融緩和を検討するとの見方が強まっている。また米国の長期金利が低下傾向にあり、ドルの上値が重くなっている。
このため、27日からの米カンザスシティ地区連銀主催の年次経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」でのパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の金融政策に関する講演に大きな注目が集まっている。
経済指標は、国内では26日に6月の景気動向指数確報値、27日に8月の月例経済報告、28日に東京都区部消費者物価指数などが予定されている。
海外では、25日に7月の米国新築住宅販売、8月の米国CB消費者信頼感指数、27日に4~6月期の米国GDP(国内総生産)改定値、28日に7月の米国個人所得と個人支出などが予定されている。
なお、27~28日に米カンザスシティ地区連銀主催の年次経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」がオンライン開催される予定で、注目したい。
(鷲尾香一)