東京株式市場の日経平均株価が好調だ。2020年8月に入って、上げ幅は2週間で1500円を超えてきた。背景には、好調な米国株式市場がある。新型コロナウイルスに対するワクチン開発の進展が下支えしている。
とはいえ、米国経済は不安定で金融市場の方向感はつかみにくい。米中対立は先鋭化しているし、新型コロナウイルスの流行が長期化しそうなこともあり、連邦準備制度理事会(FRB)が追加の金融緩和策を検討するとの見方が広がりつつある。
どうなる? 今週の株式・為替マーケット!
東京株式市場 注目されるパウエルFRB議長の講演
日経平均株価予想レンジ:2万2500円~2万3500円
2020年8月21日(金)終値 2万2920円30銭
今週の東京株式市場の日経平均株価は、底堅い動きか。
前週の日経平均株価は、3週間ぶりの下落となった。手掛かり材料難で東証1部市場の売買代金が連日2兆円を割り込むなど薄商いの中で、外国為替相場が一時1ドル=106円台半ばまで円高が進んだことも嫌気された。
今週の日経平均株価は、引き続き薄商いのなか、2万3000円に近づくと利益確定売りが出てくることから、上値は重いながらも、底堅い動きとなりそうだ。
米中間の対立は、貿易協定の第1段階の合意をめぐる高官レベルでの会合が延期されるなど、依然、不透明な状況だが、実務者レベル会合が近く開催されるとの見通しも出ており、進展が期待されている。大きな進展が見られるようであれば、日経平均株価の買い材料となりそうだ。
また、27日からの米カンザスシティ地区連銀主催の年次経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」でのパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の講演に大きな注目が集まっている。