新型コロナウイルスの感染拡大の影響で「新しい⽣活様式」が求められるようになったことで、公共施設やオフィスビル、ショッピングモールやスーパーマーケットなど、⼈が多く集まり出⼊りする場所では、来訪者やそこで働く従業員の安全・安心を守るため、発熱者を施設内に入れない、感染予防の対策が強く求められている。
ソーシャルディスタンス、マスクの着⽤、⼿洗いに加え、最近急ピッチで開発が進められているのが、AI(人工知能)などの最先端技術を用いた非接触による監視・管理システム。自動検温で感染リスクと人件費を削減する。
検温誤差、なんとプラスマイナス0.1度
コンピューターソフトウェアの企画や制作、販売の株式会社ネツミル(東京都世田谷区)は、新型コロナウイルスの感染拡大防止策の強化を目的に、AI顔認識サーマルカメラを活用した検温ソリューション「ネツミル(TM)」を開発。2020年7月から、発売を開始している。8月19日の発表。
完全ウォークスルーの無人監視システムで、独⾃開発の専⽤アプリと世界最⾼⽔準のAI顔認識サーマルカメラで構成している。専任担当者が検温場所に常駐する必要がないので来訪者と対面することなく発熱者を自動で検知できる。さらに、検知した発熱者の顔画像と体温の情報はインターネットを介さず、ダイレクト通信方式で専用タブレットに瞬時に従業員に通知するので、離れた場所にいても、また従来の仕事を兼任しながら運⽤できる。
インターネットのサーバーを経由しないため情報漏えいのリスクもなく、発熱者の画像は都度消去されるのでプライバシーの⼼配もない。さらに、独⾃開発アプリでさまざまなシーンに合わせてアラート⾳や検温画⾯、サイネージに表⽰する内容を設定画面から自由自在にカスタマイズすることができる。
現在、中部国際空港 セントレアや、渋谷区と4か所の関連施設、ニッカウヰスキー宮城峡蒸溜所、全国の病院などに導入されている。
8月18日からは、KDDI ∞ Laboが主催する「MUGENLABO支援プログラム 2020」の実証実験(場所:JOYSOUND池袋西口公園前店)に1か月間、参加。ソーシャルディスタンスを保ちながら、検温ニーズに応える新しいカタチで新型コロナウイルスの感染拡⼤の抑制に貢献する。