みなさん、こんにちは。馬医金満です。
さっそくですが、今、日本国内の「物流センター」が進化しています。物流センターというと、「倉庫でしょ」などと簡単に片づけてしまいがちですが、さまざまな商品や生鮮品などの、生産者から消費者への安定した供給を足元から支えている、物流の中心的な存在。もはや物流センターなくして日本経済は回らないのです。
今回は、小売り大手のイオンに注目しました。
英ネットスーパーのノウハウを「移植」
小売り大手のイオンは2020年8月19日、千葉市緑区に最先端の技術を導入した次世代ネットスーパー向けの物流センター「CFC(Customer Fulfillment Center=顧客フルフィルメントセンター)」を開設すると発表しました。
ちなみに、「フルフィルメント」とは、消費者が商品を注文して手元に届くまでの総合的な管理・運営業務のことを指します。
具体的には、顧客からの受注処理業務、商品の梱包や発送、在庫管理、代金の請求や入金処理などの販売、さらには苦情・問い合わせ対応、返品業務なども含まれ、特にカタログやインターネットでの通信販売では欠かせない業務となっています。
一般的に、フルフィルメントサービスを取り扱う企業には物流(ロジスティックス)専門会社が多く、これまでの商品を出荷するまで保管・管理する機能から、その商品を消費者や小売店のもとに配送する「モノを運ぶ」という機能。加えて、ここ数年で荷物の運行管理や顧客のデータ管理などの機能までを、トータルに提案して請け負うサービスを展開するケースが増えています。つまり、物流センターがもつ機能が進化しているというわけです。
イオンは2019年からネットスーパー事業に進出しており、昨年11月に英国ネットスーパー企業のOcadoグループ子会社、Ocado Solutionと日本国内における独占パートナーシップ契約を締結しています。
12月には、国内に合同会社を設立。2023年までに最先端のAI(人工知能)、ロボティクス機能を導入した日本初のCFC建設とネットスーパー事業の本格稼働を計画しています。
まずは首都圏を中心に事業を開始。全国に展開して、2030年までに6000億円の売上高、黒字化を目指すと発表しています。