「特別な夏」は東京だけじゃない
世界で最も暑い場所の一つ、デスバレーで生活する人たちが一番恐れるのは「停電」だそうです。冷房がないと生きていけない夏場は一日中冷房が欠かせません。夜中もフル稼働しないと「眠れない(住民)」とか。日本と違って海外では冷房は「必需品」ではありませんから、一気にみんなが使ってパワーダウンすると、それこそ死活問題だということです。
それでは、「今週のニュースな英語」は、「hit」を使って「記録破り」を表現する方法をいくつかご紹介しましょう。「hit」は「打つ」「当たる」「命中する」という意味の動詞ですが、「達する」という意味でも使われます。最近のニュースから、「hit」を使った見出しをピックアップしてみましたが、「記録破り」だらけの「特別な夏」になっていることがよく分かります。
まずは、「デスバレーで54.4度!」を一番シンプルに伝える見出しは......。
Death Valley hits 54.4C
(デスバレーで54.4度に達した)
「record」(記録)を組み合わせた表現が、さまざまなニュースで使われていました。
US stock market hit record high
(米国の株式市場が最高額を記録した)
Positive covid-19 tests hit record low
(コロナウイルスの陽性数が最小を記録した)
Positive covid-19 tests hit record high
(コロナウイルスの陽性数が最多を記録した)
Gold Prices Hit Record
(金価格が最高値を更新した)
Gold Prices Hit Record as Dollar Drops
(ドルの価値が下落して、金価格が最高値を更新した)
The Canadian Real Estate Association says home sales in July hit a record high
(カナダの不動産協会は、7月の住宅販売数が最高記録を更新したと発表した)
グーグル検索に「hit」「record」のたった2語を入力しただけで、ズラリと出てきた「最高・最低記録」の数々。未だに新型コロナウイルスの感染が広がるなか、世界中が大きな振り幅で揺れている証左でしょう。
54.4度の夏を力強く乗り切っているデスバレーの住民たちを見習って、頑張って「特別な夏」を乗り越えたいと思いつつ、「コロナ」と「酷暑」とはできるだけ早くオサラバしたいところです。(井津川倫子)