長崎県は十八銀と親和銀で寡占状態変わらず
【東海・北陸】(カッコ内はシェア)
岐阜県は、トップの十六銀行(34.0%)を、2位の大垣共立銀行(20.3%)が追う展開。静岡県は、静岡銀行(39.3%)が圧倒。2位の浜松磐田信金(10.6%)と3位のしずおか焼津信金(7.0%)はともに統合してシェアを伸ばす。愛知県は、東海(UFJ)銀行の流れをくむ三菱UFJ銀行(23.9%)がトップを独走。2位に名古屋銀行(10.5%)。三重県は、1位が百五銀行(43.8%)。2位の第三銀行(本店=松阪市、14.2%)と3位の三重銀行(同=四日市市、13.8%)は「三十三FG」を形成する。
富山県は、北陸銀行(48.0%)がトップ。石川県でも18.3%のシェアで2位、福井県も13.7%で3位と、北陸3県すべてでトップ3にランクイン。北海道でも6位(2.8%)。石川県は北國銀行(53.3%)、福井県は福井銀行(48.1%)がトップを維持。
【近畿】
滋賀県は、滋賀銀行(61.4%)が独走。関西みらい銀行(13.6%)が追う。京都府は、トップの京都銀行(33.0%)を、2位の全国信金トップの京都中央信金(24.8%)が追う。3位は京都信金(12.5%)で激戦続く。大阪府は、トップは旧三和(UFJ)銀行の流れをくむ三菱UFJ銀行(20.2%)と、2位の三井住友銀行(19.4%)が僅差の戦い。さらに、3位のりそな銀行(12.6%)、4位はりそなグループの関西みらい銀行(10.1%)が上位をうかがう。兵庫県は、三井住友銀行(22.1%)がトップ。2位は「関西みらいFG」のみなと銀行(12.7%)。奈良県は、南都銀行(60.4%)、和歌山県は、紀陽銀行(62.8%)が6割以上シェアを確保する。
【中国・四国】
鳥取県は山陰合同銀行(48.0%)、島根県も同行が65.9%と高いシェアを維持する。岡山県は、中国銀行(48.9%)がトップ。2位はトマト銀行(11.1%)。広島県は、トップの広島銀行(39.3%)を、2位のもみじ銀行(17.7%)が追う。山口県は、山口銀行(59.9%)がトップ。2位の西京銀行(12.1%)との差が大きい。山口銀行と広島2位のもみじ銀行、福岡の北九州銀行は「山口FG」を形成している。
徳島県は、阿波銀行(56.2%)がトップ。2位は大阪の大正銀行と合併した徳島大正銀行(20.1%)。香川県は、1位が百十四銀行(47.8%)、2位は香川銀行(18.2%)。愛媛県は、伊予銀行(58.0%)がトップ、2位は愛媛銀行(18.1%)。高知県の1位は四国銀行(50.6%)。2位が高知銀行(29.2%)で、上位2行の寡占化が進む。
【九州・沖縄】
金融激戦区の福岡県は、トップの福岡銀行(36.6%)、2位の西日本シティ銀行(32.0%)の競争が熾烈。佐賀県は、佐賀銀行(57.5%)が1位、2位は佐賀共栄銀行(7.0%)。長崎県は、十八銀行(44.3%)、親和銀行(39.3%)で寡占化が変わらず。熊本県は、1位が肥後銀行(58.5%)、2位の熊本銀行(20.1%)が追う。大分県は、大分銀行(51.7%)がトップ、豊和銀行(11.5%)が2位。宮崎県は、1位が宮崎銀行(59.8%)、2位は宮崎太陽銀行(13.8%)、3位には2020年1月に宮崎都城信金と南郷信金が合併した宮崎第一信金(5.2%)がランクイン。鹿児島県は、鹿児島銀行(53.1%)がトップ。2位の鹿児島相互信金(12.3%)が続く。沖縄県は、琉球銀行(42.0%)と沖縄銀行(38.8%)の熾烈な争いが続く。
なお調査は、東京商工リサーチの企業データベースから2013年~2020年の各年3月末のメインバンクを集計、分析(商号変更や経営統合などは20年6月末現在)。メインバンクが複数の場合は、最上位行をメインバンクとした。2020年8月7日の発表。