両手で包まれるような、小さく丁寧な時間が流れる書店(Vol.15「手文庫」)

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手仕事を大切に

   「手文庫」という店名に込められたのは、的場さん自身の「手仕事」を大切にしたいという思いだ。店内では本だけでなく、手作りの雑貨も取り扱っている。

「もともと母が洋裁を得意としていて、私も裁縫が好きなんです。よく小物などを作っていたので、家にたくさん生地があって、活かせないかと思って雑貨の販売も始めました」

   可愛らしい生地のトートバッグやブックカバーは、お店の合間に的場さんが作った。棚の一角に細やかに広げられた雑貨類は、どれも丁寧に作られ、店主の温もりが伝わるようだ。

お気に入りの一冊にぴったりのブックカバーに出会えるかも
お気に入りの一冊にぴったりのブックカバーに出会えるかも

   お店に立ち寄った際には、雑貨類も見逃さずチェックしてほしい。店主自らが作り上げた小さな古書店は、店主の「好きなもの」が大切に詰め込まれた、まさに「手文庫」のようなお店である。(なかざわとも)

なかざわ とも
なかざわ とも
イラストレーター
2016年3月学習院大学文学部卒。セツモードセミナーを経て桑沢デザイン研究所に入学、18年3月卒業。趣味は、宝塚歌劇団、落語、深夜ラジオ、旅行。学生時代より神保町に惹かれ、現在フリーペーパー「おさんぽ神保町」の表紙や本文のイラストを手掛けている。1994年、東京都生まれ。
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