相手との「距離」を縮める「タメ口」効果 目上の人に使ってみたら......(高城幸司)

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   あるテレビのバラエティ番組で、目上の俳優さんにタメ口(対等な言い方)の若手芸人がいました。見ていて「いつか怒られるに違いない」とドキドキしながらみていました。

   ところが、(意外にも)目上の俳優さんが気分を害する様子はありません。というか、むしろ、お互いが打ち解けて、いい雰囲気で番組が進行していきました。ちなみに、芸人と俳優の年齢差は30歳以上あったと思います。

  • フランクな会話のほうが仕事を円滑に進めるかも……
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タメ口を武器にした若手芸人

   番組上のことなので、気分を害していても我慢していた可能性はありますが、この若手芸人はタメ口を武器に大先輩たちとプライベートでも仲がいいくらいのようで、馴れ馴れしいフランクさは活躍を広げる武器になっているようです。

   このようなフランクさは芸能界だけの武器でしょうか? そんなことはないと思います。ビジネスの世界でも年上の先輩に対して、(タメ口とまでは言いませんが)フランクな話しぶりをすることが効果的な場合があります。

   フランクとは「気さくさ」ということ。堅苦しさ、よそよそしさを感じさせず、素直にオープンな姿勢で話すこと。「どのように感じておられますか?」と聞かれたら、堅苦しくて本音を話しづらいところを「ぶっちゃけ、どう考えているの?」と言われたら、どうでしょうか? これがフランクな話し方です。

   そんな話し方が、目上の誰にでも効果的とは言いません。年が近い先輩で、自分が上だと自負している人だと気分を害してしまう可能性が高いかもしれません。あるいは年齢に関係なく形式的な会話にこだわるタイプの人は「常識がない」と悪い印象を刷り込むことになりまねません。なので、相手を見極めて活用したいですね。

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。
「高城幸司の社長ブログ」
株式会社セレブレイン
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