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在宅のリスクをポジティブに転換する方法

   在宅勤務では、ラッシュ時の通勤がなくなるなど、うれしいことがある半面、会社に勤める人たちにとってリスクもある。その一つが、勤務評価の変化だ。会社にとっては従業員の勤務状況を把握することが難しくなり、在宅勤務では、従来のように「会社にいた時間」を総合的に判断するのではなく、成果による業績管理が一般的になり、生産性の低い人があぶり出されることになる。

   従業員はそういう評価を受けないよう頑張って働き、その結果、在宅勤務のほうが出勤するより長時間労働になってしまう可能性があるのだ。

   しかし、短時間で成果をあげられる人にとっては、勤務の時短を実現することができ、余った時間で、勤務ではできなかった新たなキャリア開発へ動き出すことができる。

   評価についてのリスクと比べるとマイナーだが、オフィスの同僚らとやり取りすることを楽しみながら働いていた人が、急に在宅勤務になって孤独感に打ちのめさされてしまう人が少ないという。著者は、こう述べる。

「ネット時代の現在において、在宅で解決できない問題なのか。むしろ、会社の枠を超えた人脈を広げるチャンスでもある」

と。

   本書では、在宅勤務でのリスクをさらに掘り下げながら、そのリスクをポジティブに転換する方法を伝授。在宅勤務で考えられる問題について「ハック」の方法を紹介する。第1章「環境整備ハック」、第2章「行動管理ハック」、第3章「コミュニケーションハック」、第4章「情報整理ハック」、第5章「メンタル&ヘルスハック」、第6章「副業ハック」――の6章建て。それぞれに在宅勤務モードに入るのに欠かせない15項目ほどのアドバイスが並んでいる。なかには「二酸化炭素濃度を1000ppm以下にする」など、具体的かつ細かい「提案」もあり、本気度が伝わってくる。

「在宅HACKS! 自分史上最高のアウトプットを可能にする新しい働き方」
小山龍介著
東洋経済新報社
税別1500円

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