「職務放棄」の安倍首相に海外メディアがキツイ一発! ドヤ顔で自慢した「日本モデル」は何だったの?(井津川倫子)

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   「新型コロナウイルスは夏に弱い」「夏は感染力が弱まる」――。

   そう専門家の方々が「太鼓判」を押していたはずの真夏になっても、新型コロナウイルスの威力は収まる気配がありません。それどころか全国で感染が急速に拡大して、1日あたりの最多記録を更新する勢いです。

   そんななか、安倍晋三首相の存在感が「消えた!」と、海外でも話題になっています。「わずか1か月半でコロナをほぼ収束」させて「日本モデルの力を示した」とドヤ顔で会見したのが5月25日。複数のメディアが「安倍首相は『AWOL』だ!」と報じていますが、果たして、「AWOL」とは、どんな意味なのでしょうか。

  • 「AWOL」な安倍首相に海外メディアもあきれ顔だ
    「AWOL」な安倍首相に海外メディアもあきれ顔だ
  • 「AWOL」な安倍首相に海外メディアもあきれ顔だ

日本では「4ない」、海外では「AWOL」のダメっぷり

   新型コロナウイルスの「感染第2波」が全国に広がるなか、国のリーダーであるはずの安倍晋三首相は「表舞台」から姿を消し、「臨時国会を開かない」「閉会中審査に出ない」「記者会見しない」の「3ない」だとメディアで批判されています。なかには、「やる気がない」を加えて「4ない」だとする見解も。

   発言力の低下に比例するように支持率も急降下中で、岩盤支持層が多いはずのNHKの世論調査でも安倍内閣を「支持する」と答えた人は34%と、第2次安倍内閣の発足以降で最低の水準となってしまいました(2020年8月8~10日調査)。

   そんな安倍首相の姿勢は、各国首脳と比較しても「異様」に映るのでしょうか。海外メディアが冷たく批判しています。

Shinzo Abe accused of going AWOL as Japan tackles Covid surge
(安倍晋三首相は、日本がコロナウイルスの大波と戦っているなかで「AWOL」と批判されている:英紙ガーディアン)

The prime minister has been AWOL at a moment when bold national leadership has rarely been needed more
(これまでにないほど強いリーダーシップが求められている時に、首相は「AWOL」状態だ:米紙ワシントンポスト)

   さて、この「AWOL」とは、いったいどんな意味なのでしょうか?

   「absence without leave」の略で、「許可がない離脱」、つまり「職務放棄」「無断欠勤」などと訳されます。軍隊用語では、重刑とされる「敵前逃亡」と訳されることもあるようです。ちなみに発音は「エイウオール」です。

   他国の感染状況と比べても、日本の急激な感染拡大は「第2波の到来」を強く印象づけています。ワシントンポスト紙は「Japan could be on the brink of a second wave. Will Shinzo Abe act?」(日本には第2波が迫っている。安倍晋三首相は行動するのか?)と、挑発的な見出しを掲げています。相変わらず「緊張感を持って見守る」と繰り返す安倍首相ですが、見守るだけではなく行動で示すべきだろう、というのが海外メディアの見解です。

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。日本企業に勤める現役サラリーウーマン。TOEIC(R)L&Rの最高スコア975点。海外駐在員として赴任したロンドンでは、イギリス式の英語学習法を体験。モットーは、「いくつになっても英語は上達できる」。英国BBC放送などの海外メディアから「使える英語」を拾うのが得意。教科書では学べないリアルな英語のおもしろさを伝えている。
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