韓国では日本製品の不買運動が、まだ収まらないようだ。ユニクロが2020年8月末までに一挙に9店舗も閉店することがわかった。
ユニクロが一挙に9店舗も閉店することを報じたのは中央日報(2020年8月1日付)「反日不買にコロナまで... 8月に韓国のユニクロ9店舗閉鎖へ」である。
いったい、ユニクロに何があったのか。韓国紙で読み解くと――。
日本でいえば六本木・青山のお洒落な大型店も閉鎖に
「ユニクロが8月中に韓国国内の9店舗を閉鎖する。2005年に韓国市場に進出して以降、1か月間でこれほど多くの店舗を閉店するのは初めてだ。昨年(2019年)からの反日感情による不買運動の余波もあるが、それよりも新型コロナウイルス感染拡大による措置と業界はみている」
日本製品の不買運動に加えて、新型コロナウイルスの感染拡大によるアパレル業界の消費落ち込みのダブルパンチを受けたというわけだ。業界関係者によると、ユニクロは清州(チョンジュ)メガポリス店、金海(キムヘ)アイスクエア店など9店舗を8月末までに閉鎖する。この中には、日本でいえば東京・六本木か青山にあたるお洒落な街、ソウル江南大路にある江南店も含まれる。江南店は3階規模の大型店舗で、最盛期には若者たちでにぎわっていた。
中央日報が続ける。
「ユニクロは、昨年(2019年)8月末基準で計187店舗だったが、今年7月31日基準で174店舗に減少していた。8月中に閉店予定の9店舗を加えると、昨年7月に始まった『ノージャパン』以降14か月間で計22店舗が閉鎖に追い込まれたことになる。ユニクロの韓国内運営会社のエフアールエルコリア側は『新型コロナと韓日関係のためにオンライン購入が増え、店舗を効率的に運営する措置だ』として、『9月に安城(アンソン)スターフィールド店をオープンすれば166店舗になる』と説明した」
エフアールエルコリアの昨年(2019年)の売上高は前年比で30%以上も減少した9749億ウォン(約857億円)となった。2000億ウォン(160億円)台だった営業利益も19億ウォン(1.5億円)の損失を出して赤字に転落した。このためユニクロの姉妹ブランド「ジーユー(GU)」の韓国国内の全3店舗も8月末に閉店することを決めている。