8割以上が再生型でなく「消滅型」の破産
一方、コロナ関連の経営破たんは、7月28日17時までに4件(倒産3件、準備中1件)が発生。2月からの累計は356件(倒産289件、弁護士一任・準備中67件)に達した。2月2件、3月の22件から4、5月は80件台に急増。6月は単月最多の103件、7月は28日までに62件が発生している(東京商工リサーチ調べ)。
業種別は、自粛による来店客の減少や要請による休業が影響した飲食業が54件で最多。百貨店や小売店の休業が影響したアパレル関連が43件、次いで、インバウンド需要の消失や旅行・出張の自粛が影響した宿泊業が40件と突出している。
上半期に早期・希望退職者募集を行った41社の業種別では、アパレル・繊維製品が6社で最多。消費増税のコロナが追い打ちになった格好の小売、米中貿易摩擦とコロナの複合で不振をこじらせた輸送用機器、電気機器がそれぞれ4社ずつだった。
新型コロナ関連で倒産した289件のうち246件(85.1%)が破産で最多となり、民事再生法が29件(10.0%)、取引停止処分14件(4.8%)と、8割以上を消滅型の破産が占め、再建型の民事再生法は1割にとどまっている。新型コロナのダメージが大きく回復の見込みが立たず脱落したのがほとんどだった。